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妖怪と神話とミステリと甘いものが好き。腐った話とか平気でします。ネタバレに配慮できません。

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2024/05/09 (Thu)

残された心宙ぶらり 想いの果て

気がついたらもう7月ですね。……嘘でしょう?

えっと、先々週くらいに奈良県立美術館でやっていた藤城清治影絵展に行ってきました。
半分くらいは他の機会に藤城清治の影絵展で見たことあったんだけど、やっぱりあの色遣い、あの世界観、大好き。ファンタジーというよりメルヘンって感じ。
夕陽の中の愛の奇跡という絵が好きでした。あと、海に沈むグランドピアノモチーフの何点かとか、アリスのハートとか、フラスコの中の小人の絵とか。
あと、ジャワの影絵劇用のラーマーヤナとかもあって、これがジャワの影絵なのか、と。人形遣いの影盗みのあれね。帝都探偵絵図の続きはまだかな。礼ー高広ー。

あ、薬屋説話集が8月に文庫化するようで。テンション上がってます。
書き下ろしとかつかないかな。言波とは言わないけど。
ついでにこのまま怪奇譚も文庫化されないかな。唯月先生の表紙で。
説話集自体唯月先生が描かれるのかわからないですが。どういう事情で休業中なのかしら。
でも、唯月先生絵の歌さん桐さんゆうきさん來多川さん見たい!
ところでこの携帯、ゆうきさんの「き」が変換できない……。

読んだ本。
『高原のフーダニット』
オノコロ島ラプソディを読んで淡路島に行きたくなった。沼島でも。どっちが本物か確かめようがないし。オノコロ島ー。神話好きとしては、一度は行きたい。
叙述やアリバイについての話が興味深かった。
ミステリ夢十夜が、なんか二次創作みたいに感じた。出来が悪いとかではなく、パロディっぽい感じが。あるいは深泥丘奇談をよりミステリ的にしたみたいな感じ。夢落ちとわかってるから、ある意味わかりやすい。
高原のフーダニットのは、ペルシャ猫の双子で合ってる?
風谷人でフーダニットとか、いいな。
犯人の名前がいきなり出てきたのは違和感。見せ方の工夫の余地はもっとあったんじゃないかと。
「探偵というのは、死んだ人間の声が聴ける人間のことかもしれません」 って言葉が好き。アリスの、というか有栖川先生のこういう言葉選びは素敵だと思う。
比喩だけど、比喩じゃなくて実際に幽霊の依頼受ける探偵いたらおもしろいと思うの。私がそういう話知らないだけかもしれないけど。あ、Do you love me?があるか。あれは短編だけでなく、シリーズないのかな。

『廃墟建築士』
再読。
やっぱり好き。
三崎亜記の小説は、イメージとしてはガラス製の都市のジオラマです。ビルも木も土も空も全部ガラス。街の中にはちょっと不思議なものも当たり前のように存在していて。そこで生きる人だけは、たぶん体温がある。
で、書いてある事象に委託したメッセージあるよね。
七階が何とか、廃墟がどうとか、設定としてはおもしろいけど関係なくて。
読者はわからないままでもよくて、わからないけどわからないなりにそこで生きる人の想いを読みとればいいんじゃないかと。七階闘争の主人公のひとみたいに。

『図南の翼』
十二国記5巻目。恭の話。
全巻で供王出てきて、どんな子なんだと思ってたのだけれど、こういう人だったんですね。ある意味予想通りではあるが。だからこそ祥瓊にああいう風に対応したのだろうな。
利広が麒麟かと思ってた。
更夜再登場! 立派になって……。というかそれだけの時間経っていたのか。

『星を継ぐもの』
密度あるいは質量が大きくて、圧倒的現実感を伴って迫ってくる。ルナリアンやミネルヴァやガニメアンが確かに実在したのではないか、そんな風に思えてくる。たぶん、その結論に至る手段である科学がリアルに書かれてるからそう思うのだと思う。
最初、文体がいかにも翻訳調で読みづらかったけど、内容に入り込むと気にならなくなる。
ハントが出した結論は直感的にそうじゃないかと思ってたんだけど、それでもそれによってすべての謎が解明されるのは爽快でした。
最終的な解も、それによって物語上に提示されたもの以外の謎にも解答を与えていて、すごいと思った。
で、タイトルに繋がるわけですね。
SFだけど、歴史学と同じような感じがした。資料から解釈して、矛盾しないものが答えになるけど、事実そうだったかは分かり得ない辺り。使われてる資料や手法は科学的なものばかりで、理解と想像が追いつかなかったけど。
木星に着いてはしゃいでるダンチェッカーさんかわいかったです。

『殺し屋シュウ』
あんまり好きじゃなかった。まず、文体が。
まあグラスホッパー的なのとか、桜とか想定して読んだのが間違いなんでしょうが。
映画監督の話は印象に残っている。
エディプスコンプレックスにやにや。

『暗い鏡の中に』
面白かった!
何が起こっているのか気になって、ページをめくる手が止まらなかったです。
しかも、雰囲気が美しい。色や素材の描写が柔らかくて、でも話がしっかりと一本筋が通っているから全体としてふわっとした印象にはならないんですよね。
怖い感じはあまりしなかったけれども、作中人物が怖がっている雰囲気は伝わってきた。
死に至らしめた方法はなんとなく見当がついたけれども、誰がというのは全くわからなかったです。答えが提示された後に伏線が思い返されて、すごいなと思う。
でも、論理的に解決できたことに対してすっきりはするのだけれど、心のどこかではオカルト的な真相を望んでいる。

『華氏451度』
テーマは図書館戦争とかギヴァーとかとちょっと似てる。
SFな上にこの文体で、ちょっと読みにくかったです。
どこまでが現実でどれが想像で何が修飾なのか。
焚書官の初代長官が「ベンジャミン・フランクリン」な辺り、考えて作られてるんだろうなー。フィラデルフィア図書館作った人。

『はてしない物語』
授業の課題で書評書くために再読。
でもほとんど忘れていたから、楽しんで読めました。
さすらい山の古老が「はてしない物語」を読むあのシーン、延々とループするのがすごく印象に残っていたからそんな終わり方だと思っていたら違った。
今回は岩波少年文庫で読んだのだけれど、やっぱりあかがね色の絹の表紙の単行本で読んでこそなんだろうと思う。
ファンタージエンは全くの異世界なのに、人間世界にある動物や植物や物質も存在していることが少し意外だった。まあ、そうじゃなければ描写できないし、想像できないのだろうけど。
深いことがたくさん書いてある気がした。ファンタージエンのものが人間世界にくるといつわりになる、だとか。
バスチアンの変化も、間違った方向に進んでる気がするのにどうしようもなくて読んでて胸が痛かった。
アトレーユとフッフールが生命の水に入ったのっていつ?
いろんな意味で、物語世界が作品の中だけで完結していないところは好きなのだけれど、「別の物語」が別のときにはなされることはあったのだろうか。想像するしかないのかな。
というか、その表現自体がラストのアトレーユとの約束につながるのはすごい。
だから『ファンタージエン』と題した本が他の作家何人かから出てるのかな。

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2012/07/01 (Sun) 未選択 TB() CM(0)

黒いレースの境界線 守る人は今日はいません 超えたらど こまでいけるの?

ブログを更新しないと、読んだ本がたまっていく。
そのうえ、このブログ記事を投稿しようとしたのが10日くらい前なのに反映されてなくて、そのことに今気づきました。
なんかブログを携帯から投稿する方法が変わった?みたい。

ええと、今、児童書関係の授業を取っていまして。
それで先週テストがありました。あらすじが書いてあって、絵本のタイトルと著者・画家どちらかを選択肢から答える形式のテスト。
タイトルは自信あるのですが、著者や画家はあまり覚えてなかったです。真面目に勉強してなくて、経験と記憶でなんとかなると思ったのが間違いではありましたが。
その授業関係で、今はPOPを作っています。リストに載ってる2冊選んで作るのですが、きみにしか聞こえないとまちトムで作りました。
画力というか、デザインセンスがほしいです。
シリーズものはどの巻に何があったか忘れてるうえに再読してないので、シリーズの宣伝にしてしまいました。むしろはやみね作品の宣伝をしたいくらい。

読んだ本。
『風の海 迷宮の岸』
前巻と全く別の話で戸惑ったけれども、読んでるうちに引き込まれました。違う話だから「紀」じゃないんだなとなんとなく思った。十二国記。むしろ列伝? でもないか。王や英雄(麒麟?)を書いているけど、メインはむしろ世界を描くことなんじゃないのかと思った。
泰麒かわいい。
景麒も、一作目だとどんなひとか全然わからなかったけど、今回読んでいいなあと思いました。
キャラ萌えだとでも私は延王が好きなのだと思う。まだよくわからないけど。
“今”の泰麒、泰王が気になる。なんか大変なことになってるようなことを読んだような……? 行方不明とか。
なんか、世界が妙にこちらの中国神話のようで若干違うから少し座りが悪い。西王母やトウテツ(変換できない)はいるんだよね。で、九字もあるし、陰陽思想もあると。まあ私自身が中国神話を知悉しているわけでもないので、なんとも言えませんが。慣れたらこれも楽しめる気がする。

『サキ傑作集』
前読んだのと違う短編も入っていたので。
スレドニ・ヴァシュターの話が好きでした。大鼬。

『おふろでちゃぷちゃぷ』
絵本の内容に関するテストに備えて。
あひると一緒にお風呂に入るというそれだけの絵本なのだけれど。
擬音語・擬態語と繰り返し。
いわさきちひろさんの優しいタッチの絵が素敵。

『ねないこだれだ』
切り絵風のイラスト。
早く寝るように、とのメッセージだけれど小さい頃読んだら(読んでもらったら)怖いだろうな。おばけになる、って。

『はなをくんくん』
冬眠していた動物たちが起きる話。
モノクロでずっと描かれていたのが、最後のページで黄色い花が咲いて、対照的で映えるなと思いました。
これも繰り返しが多い。
あと子供に冬眠を教えるにもいいのかも。

『みる』
まさに赤ちゃん絵本、って感じの材質と大きさ。
物の名前を覚えるための本かな。読む側で物語つけられそう。
ちょうちょう、かえる、ひこうき、ともだち、はな、つき。絵は水彩っぽいかな。

『アンディとらいおん』
最初の「~にささげる」みたいなところがニューヨーク市図書館のライオンでおお!となった。
らいおん大好きアンディがサーカスから逃げたらいおんと出会って前足にささったとげをぬいてあげて、ともだちになる……というか飼ってますね、これ。そんな話。
途中、サーカスに行ってらいおんが襲いかかってくるあたりがよくわからなかった。
絵がちょっと見にくいかな。主線の黒と陰影の茶色が混ざる。
サーカスのこととか、たしか絵の中に伏線ありましたね。
3部構成で、絵本にしては少し厚めかな。

『王さまと九人のきょうだい』
たぶん何かで読んだことある。
王さまは何故信用しないのか。そして何故倒されると心配するのか。中国の時代背景とかあるのかしら。
兄弟のそれぞれの特技を活かして王さまの難題に答える話。
ちからもちが柱を直し、くいしんぼうは大食いをし、はらいっぱいは七日七晩食事をせずとも飢えなくて、ぶってくれは打たれても堪えず、ながすねは高いところから落ちても平気で、さむがりやは焼かれても、あつがりやは雪山でも、平気。切ってくれは切っても切れない。みずくぐりは泳ぎが得意。
仙人の薬から生まれた子だから超人的。
最後には王さまも宮殿もやっつけてしまう。王さまが悪いことが読んでてわかるけど、そこはなんとなく違和感あった。そこまでする?

『おおかみと七ひきのこやぎ』
フェリクス・ホフマンの絵。たぶんこの版見たことある。キャラクタライズされすぎず、やぎらしいやぎ、おおかみらしいおおかみ。こやぎたちの模様(毛並み?)がそれぞれ違うのはそういう演出なのだろうな。
視線の動き(左から右)に合わせた場面進行。
お店の様子とかも丁寧に描かれていていいな。
ところでチョーク食べたらいい声になるのでしょうか。
残酷な話ではあるよなあ。

『おじいちゃん わすれないよ』
タイトルからして死亡フラグ。
おじいちゃんのお葬式で、楽しかった思い出を回想する話。ヨーストがおじいちゃん好きだったことがすごくよくわかる。
「忘れないよ」って約束を絶対忘れないように、おじいちゃんがそうしてたみたいにハンカチに結び目をひとつ作って、その決意が素敵で、切ない。
おかあさんやおとうさんが文章に出ていても、描かれているのはおじいちゃんと主人公のヨーストだけなんですね。
全体的に暗い色調のイラストの中で赤いハンカチが映える。

『どうぶつのおやこ』
文章はなく、リアルなタッチの絵で動物の親子が描かれている。
表紙の猫、中表紙のうさぎ、犬、猿、熊、カバ、キリン、ライオン、象。
子供たちに身近な動物ですよね。動物園含め。
読み方は読む方に全く任されてるんだな、と。

『おばけのバーバパパ』
昔、実家にあったなあ。再読と、これは自信もって言える。
「バーバパパはね、にわでうまれたんです」
バーバパパかなしいなあ。ともだちいなくて、居場所なくて。
火事から助けたり豹をつかまえたりして、ようやく人気者になれて、家に戻れて。
ただ、これとキャラクターのバーバパパや家族たちの関係がよくわからない。

『おしゃべりなたまごき』
長新太さんの絵! ユーモラスでかわいい。
「ぼくは王さま」の王さまなのかな。ドジって悪びれない感じが似てる。作者同じだよね。で、この人こまったさんとかわかったさんも書いてたのか。すごい。どれも好きでした。
王さまがニワトリ小屋開けて騒ぎになって、犯人探しが始まるけど王さまが犯人だって誰も気づかず、ニワトリに口止めしたらそのニワトリが生んだ卵が卵焼きになって告げ口する話。でもお咎めなし、悔いる様子もなし。ちょっと気まずいな、くらい。

『かにむかし』
内容はさるかに合戦でした。
でもかにの子供たちがきびだんご持って行って、栗とか蜂とかにあげて仲間にしてる……あれ?
仲間増やすところは繰り返しの技法だよね。最後には省略されてたけど。しかしきびだんご……。
あと擬音語。がしゃがしゃ、ころころ、ぶんぶん、ぺたりぺたり、とんとん、ごろりごろり。
復讐されるところはイラストだけで、そこだけ左から右に展開してる。説明の文章は次のページ。どうなのかな、これ。
ところであれってある意味ピタゴラ装置ですよね。連鎖的にひどい目に遭う。
昔話の語りっぽい文体。「~そうな」とか「おもうて」とか。そんな感じで読みきかせしたいですね。
「芽をだせ」って言ってるページの絵ですでに芽を出してて、以下同様だから、そこは工夫必要なのかしら。
「めでたし めでたし」とは言わないのは良いと思う。

『きつねとねずみ』
喰うものと喰われるものの話。でもねずみが勝ちますね。巣穴に潜って逃げおおせた話。
ねずみの巣穴は土の中でも快適そう。
土の中の他の生物も描かれている。
文章は全部台詞なのかな。最初と最後がリフレインっぽい。途中も同じ形式のやりとりが3回。
『かばくん』
動物園にいるかばくんの話。
擬態語多い。かめくんもいる。
飼育係さんぽい人?見に来た男の子?の言い回しがおもしろい。

『ごきげんならいおん』
フランスの動物園にいるライオンの話。
動物園にくるときは行儀良いのに、街でライオンに会うと慌てふためいている人たちに対してごきげんならいおんが「わかったぞ。このまちのひとはみんなばかなんだな」というのがシュール。
ともだちに会いたいだけで、いいライオンなのに、人に逃げられてばかりなのはちょっと切ない。
フランソワいい子!
続きも出てるんですね。

『どろんこハリー』
くろいぶちのあるしろいいぬ、ハリーがお風呂嫌いで逃げ出してどろだらけになって、しろいぶちのあるくろいいぬになっちゃって気づいてもらえないから、お風呂に入る話。でもお風呂は嫌いなままなのかな。
使われてる色は緑と黄色と白黒だけなんですね。
ハリーかわいい。

『もりのなか』
これも実家にあった。
森の中で、動物たちと散歩をして、ピクニックをして、遊んで、家に帰る話。
ライオンとぞうとくまとカンガルーとこうのとりとさるとうさぎがいる森って……。森が異界ということもあるけど、たぶんこれは主人公の少年の空想世界なんだろうな。

『ひとまねこざる』
おさるのジョージの話。
動物園から抜け出して(このパターン多いな)ガラスふきをしたりペンキぬりをして事件をおこしたり。好奇心は猫を殺すというか、猿を怪我させましたね。映画俳優になって、とりあえずハッピーエンド。
ジョージかわいい。
確かシリーズ続いてましたよね。
ひとまねというか、最初から人っぽいよね。しりたがりが加わって、より人らしいってこと?

『東の海神 西の滄海』
十二国記3巻目。延王と延麒の話。
500年くらい国を治めてるってつまり、500年くらい前の日本にいたってことなのね。こちらとあちらで時間の経過が同じことがなんだか不思議。
延王かっこいい。やっぱり好きです。でたらめだけど、締めるところは締めるというか。
でも臣下は大変ですね。慕われてはいる、のかな。

『風の万里 黎明の空』
十二国記4巻。陽子と祥瓊と鈴の話。

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2012/06/18 (Mon) 未選択 TB() CM(0)

憎むほど憎しみはふくらんでいく

ずっとブログ更新してませんでしたね。
うーん……。
ちょっと長いこととかtwitterで言えないこと書くのに都合がいいからやめる気はないけど、見てくださってる方がいるなら申し訳ないかな、と。
特に何か書くような出来事も起こってないのが問題なのかも。

あ、先週素敵な洋館でアフタヌーンティーをしてきました。
ちょっと値段は高いけど、紅茶何種類か飲み放題だし、軽食もスコーンもスイーツもおいしいし、特にジャムがおいしかったです。
あと部屋も綺麗で、2時間くらい貸し切り状態で。普段は混むらしいんですが、平日に行ったので。……あ、サボりではなく休講とかもともと入ってないとかです。
優雅な午後を過ごしてました。イギリスの貴族とかあんな感じなのかな、とかね。どうせならロリータ着ていきたかったです。それらしい服は持ってないのですが。
自転車で10分ちょっとのところにそういう場所があるというのがまず贅沢ですよね。此処にきて良かったと何度目かの実感をしました。

読んだ本。
『真夜中の探偵』
トリックとかわからないけど、ソラの成長物語としては好きです。
母親の行方は読者にはわかったけど、ややこしい事態になりそうな雰囲気が強いですね。

『魔法飛行』
今度は駒子の書いた物語に瀬尾さんが感想文を書いてその中で解答をする話でした。
『ななつのこ』よりもいっそう現実的になった気がする。いや、雰囲気自体はむしろ幻想色強いんですが。表題作とか、特に。翼竜と猛禽類の空中での戦いとか。双子のテレパシーとか。
人間の書き方がリアルで素敵だなと思いました。
茜さんのとげとげしさの裏に隠れた、嫉妬、羨望、不安だとか。十字の道から逃れられない苦悩だとか。不思議を信じてる男の子と、不思議を信じさせてほしい女の子だとか。
そして短編を貫く大きな話。その結末はなんとなく尻切れトンボな感じがしたけど、各章に伏線があってうまいなと思いました。
幽霊の絵の話はなんとなくわかった。似たような話読んだことあるし。あれは油絵で、人為的に、でしたが。

『さよならの次にくる 新学期編』
前巻のあのエピソードが伏線だったんだな、とはわかったけど、具体的に覚えてなくて残念だった。
伊神さんがかわいく思えた。
「恒」って名前としていい字ですよね。ね。
葉山くんも、成長はしているんだよね。
ミステリとしての評価はわからないけど、物語は普通に面白かったです。動機もすごくよかった。ただ、説明が少しわかりにくかったです。理解力の問題かな。

『サロメ』
月が狂気をもたらすという考えが興味深い。月の美しさがいろいろな言い回しで表されていて、うっとりする。
ユダヤ人、ナザレ人、あとパリサイ人やサドカイ人の神についての議論はそれぞれの立場考えるとおもしろい。まあナザレ人はイエスをメシアというよね。でもユダヤ人は反対するよね。
サロメみたいなヤンデレが好き。ヤンデレという言葉で表したくはないんだけど。
恋だったんだなぁ、と。見てほしかった、愛してほしかった。けれどヨカナーンには神しか見えてなくて、サロメには近づくな、話しかけるなと言って。だから最前まで褒め称えていた肌や髪や唇を汚いと言ったりして、それでも恋していて、彼を自分のものにしたくて。だから首を銀の盆に載せて、くちづけて、死んでいったんだろうと思う。
ラストが美しくて恍惚としてしまうね。破滅的なんだけど当人にとってはハッピーエンドでしょう? あ、ヨカナーンにはとんだ迷惑か。

『月の影 影の海』
下巻の途中、陽子が目を覚ましたあたりからおもしろくなってきました。
上巻と下巻の最初は、陽子がつらそうなんだけど、なんというかそれは遠い出来事のようでした。うまく感情移入できない。傍目八目だからかもしれないけど、陽子はおろかに思えて、苦難が真に迫らなかった。
事情が分かってからはおもしろかったです。
他の海客にもそれぞれ物語があるのだろうと思えたのも楽しかった。
楽俊が気になる。
本編とは関係なく、「偽王」という言葉が出てきてちょっとテンション上がったりね。むしろ偽王は悪役でしたが。
そこの戦闘とか他の処理があまり描かれなかったのは少し消化不良。
彩雲国とか、それこそフェンネルとか、以降の日本の少女が主人公のファンタジーはこれを踏襲してる面もあるのかな、と考えて少しもやもや。端緒を開いただけならいいんだけど、模倣と見なされてしまうのは。その辺の事情は評論とか読まないんで知らないのですが。だって私が好んで読んできたのはそういうのだから、もし最初に出てきたこれが優れてるとか言われると、そうした後のものを好きということを否定されているようで。すごいものを読んでこなかったと言われたらそれまでなのですが。

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2012/05/22 (Tue) 未選択 TB() CM(0)

遮二無二 唯一無二

GWはスパコミ2日目に行って参りました。
主な目当ては薬屋プチですね。一般参加なのに夜行で京都から、って自分でもちょっとなんでそんなに、って思います。
楽しかったので結果オーライですが。
なんたって、言波座木好きな方と出会えた!

そうしてイベントに行くと創作したくなります。二次でもオリジナルでも。

スパコミ後にはうりはさんとデートでした。
明治神宮素敵でした。ちょうど結婚式やってたみたいで、いいなぁと。
原宿駅も素敵でした。


あと、日曜日にはコナンの映画を見てきました。
正直、ツッコミどころがありすぎるという意味でおもしろかったです。
暗号はこじつけにも程があるし、っていうか暗号出す意味ないし、犯人の動機がわからなくもないけど独り善がりで笑っちゃうし、ていうか全体的にご都合主義だよね。
爆発は派手だから劇場映えするかもしれないけど爆破予告系は1作目を超えるようなものを作ってほしいですね、どうせなら。
コナンが梁をスケボーで走るシーンを撮りたかったのだろうと思うけど、去年の高速逆走とワンパターンだし、連続ではインパクトに欠ける。
あとね、ゲスト声優がひどい。棒読みをクライマックスの回想にもってこないでください、頼むから。笑っちゃうじゃない。耳ふさぎたくなるじゃない。現実のサッカー選手出すよりもそういうキャラ出せばいいじゃないですか。で、普通に声優さんに声あててもらえばいいじゃないですか。真田選手みたいに。真田選手みたいに。真田選手かわいかった。本編ではたぶん出てきてないよね。また出てきてほしいなぁ。真田×比護とか有りだと思うの。
あと、どうせサッカーネタやるんならレイ・カーティスちょっとは思い出してほしかった。「やっちゃならねーレッドカード」してしまって、コナン自身の手で罪を暴いた痛みはあるだろうけど、大ファンなんでしょ?
比護選手が新一の試合見に来てた話は入ってて嬉しかったですが。
あと、最後の方の少年探偵団の活躍があまりにとってつけたようで好きじゃない。いくら向こう見ずでも爆弾探しには行かないだろう。邪魔じゃん。で、誰も怪我してないし。パス回してコナンがシュート撃って爆弾とめるとかできた話すぎて。犯人の説得する辺りから、超次元サッカーみたいでした。みんな、サッカーやろうぜ!
なんだかんだ言って、それでも来年も見に行ってしまうんだろうなぁ、という。


読んだ本。
『ななつのこ』
作中作の『ななつのこ』で描かれる謎と現実の謎とが物語の構成に奥行きを生み出してる感じがする。
どちらも、日常の謎だからか提示される解答は現実的。
安楽椅子探偵というか、手紙だけで謎を解いてしまう佐伯綾乃氏はすごいし、それを可能にする駒子の観察眼と描写力はすごいのだろうな、と。もちろんその解答が正解である保証はなくて、事実は全く違うのかもしれない。でも、それで納得させられるということが事実がどうかよりも重要な気がする。
作中の謎と、駒子が遭遇する謎と、他にも些細な謎がいろいろ、よく思いつくなあと思う。なるほど「いつだって、どこでだって、謎はすぐ近くにあったのです」という文章が説得力をもって迫ってくる。
3話目の話を、19歳である今読めたのはよかった。誰からも嫌われたくないけど、一番に愛してくれる人がいたら、とも思う。違うな、私の場合は。唯一の存在になりたい。
そういう女子大生の悩みとかの点では北村薫よりも共感できる。といって、北村薫も1冊目しか読んでないのですが。
あの人の正体はわりと最初の方からわかってたし、淡いロマンスっぽいのもよかったです。

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2012/05/07 (Mon) 未選択 TB() CM(0)

Love を Peace 然と語る恋の大根役者

30日に京極夏彦の講演会があったので行ってきました。
話の内容としては、ないものに名前をつけることであるかのように思えるとか、生きにくい世の中を生きるには妄想力が必要でそのためには本を読むべし。おもしろくない本はない。おもしろく思えない方に原因があるとか、まあいつもとブレないなあという印象でした。

その講演会にはサークルの先輩(男性)と一緒に行ったんですが、開場待ちで並んでるとき、青春ミステリの話してたんですよ。ハルチカとか小市民とか。
そしたら数分後、twitter上で同じ講演会に行っているらしき人の「後ろのカップルが小市民シリーズdisってて殺意を覚える」みたいな呟きがリツイートでまわってきまして。
……これ、タイミング的に私たちじゃないですか、と。
カップルだと思われてることがあれなのと、別にdisってるつもりは全くなかったのとで、なんかすごくおもしろかったです。twitter上のミステリ界隈の世間って狭いんですね。そしてたぶんそのツイートしてらした方は同じサークルの友人のお兄さんの先輩らしい、とか。世間狭いなー。
その後、共通の知人繋がりで直接ご挨拶させていただきました。気が気じゃなかっただろうな、と思う。

さて、今は夜行バスに乗ってます。明日のスパコミに向かうところです。薬屋プチ楽しみー。

読んだ本。
『春期限定いちごタルト事件』
再読。
どんなに哀しい事実だとしても分かってしまう、探偵の苦悩とかそういうのに魅力を感じていたけれども今回再読して、小鳩くんに限っては単に性格とプレゼン能力の問題だと思った。感覚的に分かってしまうから説明が下手な部分もあるのでしょうが。
わかってることを全部口に出さないと気が済まないのは、私も小学生のときそうだったけど。
推理が回りくどくてうざったいのは小鳩くんのプレゼン能力が低いのだろうけど、そういう書き方をしていて米澤さんがつまらない作家と思われてしまうのは嫌だなとか。
甘いものに関しては描写はそんなにないから描写がおいしそうというよりは、小左内さんがおいしそうに食べることとか、名前がたくさん出てくることで想像が喚起されるから結果として甘いもの食べたくなる。
言葉まわしが読んでいて楽しい。高校生でそんな言葉遣いする人はまずいないけど、小鳩くんのキャラに合っていて、その意味でリアリティがある。

『「アリス・ミラー城」殺人事件』
『アリス』まみれのガジェットは好き。登場人物の名前もたぶんアリス絡みなんだよね。マッドハッターとヤマネとウミガメくらいしかわからなかったけど。あ、あとドゥードルダムもしくはドゥードルディーかな。
トリックが大仰で、よくこんなものを思いつくなぁと思いました。
いくらトリックのためとはいえ、誰も彼女のことを話題にしなかったのには違和感がある。だってそうだと明言してる人がいるじゃん。状況が状況とはいえ、疑いをもつ人がいなかったのはちょっと、話の中の世界としてはおかしい気がする。
磁気が~とか酸性雨が~とか、そういう問題を書くのが北山さんは好きなのかしら。

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2012/05/03 (Thu) 未選択 TB() CM(0)