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妖怪と神話とミステリと甘いものが好き。腐った話とか平気でします。ネタバレに配慮できません。

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2024/04/26 (Fri)

残された心宙ぶらり 想いの果て

気がついたらもう7月ですね。……嘘でしょう?

えっと、先々週くらいに奈良県立美術館でやっていた藤城清治影絵展に行ってきました。
半分くらいは他の機会に藤城清治の影絵展で見たことあったんだけど、やっぱりあの色遣い、あの世界観、大好き。ファンタジーというよりメルヘンって感じ。
夕陽の中の愛の奇跡という絵が好きでした。あと、海に沈むグランドピアノモチーフの何点かとか、アリスのハートとか、フラスコの中の小人の絵とか。
あと、ジャワの影絵劇用のラーマーヤナとかもあって、これがジャワの影絵なのか、と。人形遣いの影盗みのあれね。帝都探偵絵図の続きはまだかな。礼ー高広ー。

あ、薬屋説話集が8月に文庫化するようで。テンション上がってます。
書き下ろしとかつかないかな。言波とは言わないけど。
ついでにこのまま怪奇譚も文庫化されないかな。唯月先生の表紙で。
説話集自体唯月先生が描かれるのかわからないですが。どういう事情で休業中なのかしら。
でも、唯月先生絵の歌さん桐さんゆうきさん來多川さん見たい!
ところでこの携帯、ゆうきさんの「き」が変換できない……。

読んだ本。
『高原のフーダニット』
オノコロ島ラプソディを読んで淡路島に行きたくなった。沼島でも。どっちが本物か確かめようがないし。オノコロ島ー。神話好きとしては、一度は行きたい。
叙述やアリバイについての話が興味深かった。
ミステリ夢十夜が、なんか二次創作みたいに感じた。出来が悪いとかではなく、パロディっぽい感じが。あるいは深泥丘奇談をよりミステリ的にしたみたいな感じ。夢落ちとわかってるから、ある意味わかりやすい。
高原のフーダニットのは、ペルシャ猫の双子で合ってる?
風谷人でフーダニットとか、いいな。
犯人の名前がいきなり出てきたのは違和感。見せ方の工夫の余地はもっとあったんじゃないかと。
「探偵というのは、死んだ人間の声が聴ける人間のことかもしれません」 って言葉が好き。アリスの、というか有栖川先生のこういう言葉選びは素敵だと思う。
比喩だけど、比喩じゃなくて実際に幽霊の依頼受ける探偵いたらおもしろいと思うの。私がそういう話知らないだけかもしれないけど。あ、Do you love me?があるか。あれは短編だけでなく、シリーズないのかな。

『廃墟建築士』
再読。
やっぱり好き。
三崎亜記の小説は、イメージとしてはガラス製の都市のジオラマです。ビルも木も土も空も全部ガラス。街の中にはちょっと不思議なものも当たり前のように存在していて。そこで生きる人だけは、たぶん体温がある。
で、書いてある事象に委託したメッセージあるよね。
七階が何とか、廃墟がどうとか、設定としてはおもしろいけど関係なくて。
読者はわからないままでもよくて、わからないけどわからないなりにそこで生きる人の想いを読みとればいいんじゃないかと。七階闘争の主人公のひとみたいに。

『図南の翼』
十二国記5巻目。恭の話。
全巻で供王出てきて、どんな子なんだと思ってたのだけれど、こういう人だったんですね。ある意味予想通りではあるが。だからこそ祥瓊にああいう風に対応したのだろうな。
利広が麒麟かと思ってた。
更夜再登場! 立派になって……。というかそれだけの時間経っていたのか。

『星を継ぐもの』
密度あるいは質量が大きくて、圧倒的現実感を伴って迫ってくる。ルナリアンやミネルヴァやガニメアンが確かに実在したのではないか、そんな風に思えてくる。たぶん、その結論に至る手段である科学がリアルに書かれてるからそう思うのだと思う。
最初、文体がいかにも翻訳調で読みづらかったけど、内容に入り込むと気にならなくなる。
ハントが出した結論は直感的にそうじゃないかと思ってたんだけど、それでもそれによってすべての謎が解明されるのは爽快でした。
最終的な解も、それによって物語上に提示されたもの以外の謎にも解答を与えていて、すごいと思った。
で、タイトルに繋がるわけですね。
SFだけど、歴史学と同じような感じがした。資料から解釈して、矛盾しないものが答えになるけど、事実そうだったかは分かり得ない辺り。使われてる資料や手法は科学的なものばかりで、理解と想像が追いつかなかったけど。
木星に着いてはしゃいでるダンチェッカーさんかわいかったです。

『殺し屋シュウ』
あんまり好きじゃなかった。まず、文体が。
まあグラスホッパー的なのとか、桜とか想定して読んだのが間違いなんでしょうが。
映画監督の話は印象に残っている。
エディプスコンプレックスにやにや。

『暗い鏡の中に』
面白かった!
何が起こっているのか気になって、ページをめくる手が止まらなかったです。
しかも、雰囲気が美しい。色や素材の描写が柔らかくて、でも話がしっかりと一本筋が通っているから全体としてふわっとした印象にはならないんですよね。
怖い感じはあまりしなかったけれども、作中人物が怖がっている雰囲気は伝わってきた。
死に至らしめた方法はなんとなく見当がついたけれども、誰がというのは全くわからなかったです。答えが提示された後に伏線が思い返されて、すごいなと思う。
でも、論理的に解決できたことに対してすっきりはするのだけれど、心のどこかではオカルト的な真相を望んでいる。

『華氏451度』
テーマは図書館戦争とかギヴァーとかとちょっと似てる。
SFな上にこの文体で、ちょっと読みにくかったです。
どこまでが現実でどれが想像で何が修飾なのか。
焚書官の初代長官が「ベンジャミン・フランクリン」な辺り、考えて作られてるんだろうなー。フィラデルフィア図書館作った人。

『はてしない物語』
授業の課題で書評書くために再読。
でもほとんど忘れていたから、楽しんで読めました。
さすらい山の古老が「はてしない物語」を読むあのシーン、延々とループするのがすごく印象に残っていたからそんな終わり方だと思っていたら違った。
今回は岩波少年文庫で読んだのだけれど、やっぱりあかがね色の絹の表紙の単行本で読んでこそなんだろうと思う。
ファンタージエンは全くの異世界なのに、人間世界にある動物や植物や物質も存在していることが少し意外だった。まあ、そうじゃなければ描写できないし、想像できないのだろうけど。
深いことがたくさん書いてある気がした。ファンタージエンのものが人間世界にくるといつわりになる、だとか。
バスチアンの変化も、間違った方向に進んでる気がするのにどうしようもなくて読んでて胸が痛かった。
アトレーユとフッフールが生命の水に入ったのっていつ?
いろんな意味で、物語世界が作品の中だけで完結していないところは好きなのだけれど、「別の物語」が別のときにはなされることはあったのだろうか。想像するしかないのかな。
というか、その表現自体がラストのアトレーユとの約束につながるのはすごい。
だから『ファンタージエン』と題した本が他の作家何人かから出てるのかな。

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2012/07/01 (Sun) 未選択 TB() CM(0)
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