最近しばらく考えてたのだけれど、ようやく分かった。
朝丘さんとかが書く「恋愛=相手を幸せにするもの」に対する違和感。
私は、「あなたが幸せなら私も幸せ」よりも、「あなたの幸せが私に起因するものだとしたら幸せ」という方が感覚としてしっくりくる。
なんともエゴイスティックですが。
だって前者だと、あなたの隣にいるのが私じゃなくても、あなたが幸せなら私はそれでいい、ってなりかねない。私は恋愛がそんな風に無私の愛であるとは信じていない。
というか物語の恋愛は成就することを指向して書かれてるから、そういう考えだともどかしい。
言座でそういうの書いた気もするけど。その度に反論も書いてた気もするけど。
さて、冬アニメもいろいろ始まってますね。積んでるのは多いですが。テルマエロマエがなんか普通のアニメっぽくなくておもしろい。
あと、ちゃんと見てるのはAnotherくらいでしょうか。
アニメ見ながら、あぁ、ここが伏線だったんだなと思ってます。しかしあのネタはこの見せ方で大丈夫なのか…。だって明らかに……。
そして原作読んだときは気にしなかったけど、人形屋さんにシャム双生児の人形があって、あの二人を思い出しました。好きなモチーフなんだろうな。
思えば、2年くらい前にAnother読んだのがはじめての綾辻作品で、そこから館シリーズとか読んでいって、なんだかんだあって今に至るんだなと思うと感慨深いですね。
読んだ本。
『Xの悲劇』
私やっぱりクイーン苦手かもしれない。読むのにすごく時間がかかる。
法廷シーンは楽しかったですけど。
「比類なく神々しい時間」の元ネタはここだったんですね。
『火曜クラブ』
短編だし、読みやすかったです。
マープルさんは敵にまわしたくないと思いました。
20世紀初頭のイギリスの保守的な村でという時代性がおもしろい。近代的な建築家への偏見だとか。
一番犯人らしい人が犯人なんだなと思いました。動機もだいたい三角関係か遺産相続だよね。
『Yの悲劇』
ジャッキーがなんで13歳なのにあんなに幼いのかずっと気になってた。13歳って分別のない悪戯小僧だとしても、もうちょっと違うことするんじゃないの?
あと、ハッター家の病気って何なんだろ。こういう系だろうと予想してはいるけど、それが精神に影響するものであるのかわからない。たぶんしないと思う。遺伝的に優性と悪性の人種があるみたいな記述は興味深かったです。悪い血って本気で言ってる。いかにも昔っぽい。
ただ、Xの方が犯人を告げられたときの驚きが大きかったです。こっちは、そう言われたら納得するのだけれど、だからこそそこまで意外でもない。読み手の心理的要因もあるのかもしれないけど。
あと、『X』ほどタイトルと事件との関連がなかった気がする
『オーダーメイド殺人クラブ』
辻村さんが書く中学生にしては、だいぶ痛さがなくなった印象。どちらかというと桜庭さんっぽいかも。そんなによく知らないけど。
いや、自意識過剰なのはそうなんだけど、張りつめたような、触ると切れそうな、鋭い感じの痛さではない感じがしました。
私が年をとったからそんなに痛みに感情移入できなくなっただけかもしれない。
読んだ本の蓄積、スタートラインの違い。世の中にあるたくさんの本を、読み切れることはないのだろうという絶望。それが、自分の現実に即して、刺さった。
最後まで読んで、だから嫌いだったんだなと納得というかなんというか。
普通に中学生の恋の話で、なんとなくそうかと思ってたけど、収まるところに収まってよかった。
ラストがスロウハイツ彷彿とさせる感じで。そういえばチヨダコーキの名前出てきてましたね。
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