BLじゃなかったのか!
てっきりそうだと思ってたので、手をつなぎすらしなかったことにびっくりした。
プランタンから、しかも単行本でよく出したなって思いました。
なんだろうね、ラブじゃないけど一緒にいることが心地よいふたり、みたいな。
でもこのレーベルから出てるからには、恋愛に転ぶことがあるかもしれないのかしら。
同じ作者さんの別作品に出てくる伊月くんと筧くんもこれくらいの距離感か、もしかしたらもっと近いかも……と思うし、女性向けキャラクター文芸でもっと距離感近い男同士のキャラもいそう(一般的なイメージ)なので、本当にあえてこれをプランタンから出したのが謎だなあと思いました。
そんな感じで、
芦屋に住む眼科医の遠峯のもとに、高校時代の後輩でスランプ中の小説家白石が転がり込んできた。ふたりの共同生活は、美味しいごはんを食べる1年間だった。
という感じのあらすじ。
やっぱりとにかくごはんがおいしそう。食べたい。
もちろん手づくりもあるんだけど、実名で出てくる芦屋・神戸・大阪のお店も多くて、まるで観光案内。
手づくりでも、出てくるものの振り幅が大きくておもしろかった。
前夜の生姜焼きの残りとサトウのごはんで卵とじ丼にした簡単昼食もあれば、手羽で出汁を取って但馬牛コロッケを載せたカレー、厚切りハムのトーストといった贅沢なごはんもあって。
外食だと、前菜がメインの神戸中華と、オーソドックスなフレンチの前菜あたりが特に心惹かれる。
そしてスイーツ!
遠峯先輩が甘党なので、甘いものがいっぱい出てきてときめきました。
ガリガリ君からアンリ・シャルパンティエのザ・ショートケーキ、すやの栗きんとん、パティスリーのケーキなど……。食べたい……。
デメルのミントチョコとか絶対美味しいやつじゃんそれ。
京都にいた頃に芦屋に行かなかったことが悔やまれる。
芦屋・神戸食べ歩きしたい。
……と、欲望全開な感じになってしまいます(笑)
料理がメインで、キャラクターやストーリーはサブ的な位置にある小説だったかなと思うので、料理の感想ばっかりになる。
キャラクター……BL的にいうとどっちが攻めなんでしょうね。
でもあんまりこのふたりがそういう雰囲気になるイメージがわかない。
恋愛じゃなくても一緒にいて心地よい関係はそれはそれで良いものですよね。
ちなみに私は遠峯先輩が好きです。
かっこよくて面倒見がよくて甘党ってギャップ萌えの極地じゃないですか。
白石の自作キャラクターとの付き合い方は、椹野先生自身のスタンスなのかしら。先生も経験しないことは書けないというようなことを何かで言ってらしたし。
キャラクターがどう反応するか考えながらご飯食べるのは、ちょっと楽しそうでやってみたいなと思った。
あと、ラストシーンでお花見してた河川敷ってたぶん、ばんめし屋の近くですよね。
ドラマで映っていた桜並木の河川敷を思い出した。
クロスオーバーSSとか書いてほしい
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