PART2が出たので、この機会にとPART1とまとめて読みました。
本当は先週に読み終わってはいたのだけれども、感想をまとめる余裕がなかったので今になっちゃいました。いろいろと忘れている気もするけど……。
最終巻の手前という感じで、かなり熱い展開でした。
ある意味では今までの伏線回収みたいな、解決編みたいな感じがあったけど、これまでの内容をうっすらとしか覚えていないのがなんとも悔しいですね。再読して一気に読んでいたら、もっと楽しめたのかもしれないと思うと。
10巻のときはそうしようかな。どうせ2年以上先ですし。
ええっと、とりあえず今回でメニーメニーシープでの植民地人VS救世群の闘いは終わったんだけど、本当にこれで終わりでいいの?って気分です。
だって何も解決してないよね……。
でも実際の戦争とかも、そうなのかもしれないなぁと。完全勝利とか全滅とかはほとんどなくて、個人個人の間では蟠りが残るけれども、政府やそれに準じるものが停戦を決めるんだろう。
で、いろいろありながらも人類が協力して、内と外にいる共通の敵に立ち向かうのが10巻なのだろうけど。
人類――というより、タイトルにある「ヒト」って誰を含むんだろうみたいなことは次で明確にあるのでしょうか。
MMS人はヒトだし、救世群もヒトだと思う。じゃあ、《恋人たち》はヒトと言っていいのか。機械が支配しているらしき太陽系文明は?カルミアンは?ダダーは?あるいは、ほかの宇宙諸侯や、ミスチフは……。
断章六で「まだの機人」と言っているからには、ダダー――少なくとも、セレスのノルルスカインはヒトになりうるのかもしれない。
徹底的な均一化と、圧倒的な速度で殖え続けることが、ミスチフとオムニフロラの生存戦略なので、それに対抗するために、多様なヒトビトを包括することが必要、みたいな展開になるのではないかと思うんだけれども、まぁそんな単純な話でもないでしょうから。
でもカルミアンが殖えようとしていたし、《恋人たち》も救世群も、生殖ができるようになることを求めているので、そういう関連の話がメインテーマのひとつになるのだろうと思います。
Ⅹの副題が「青葉よ、豊かなれ」ですしねー。
《恋人たち》については、太陽系文明の、工場を作る工場を作る工場……がどこかで誤作動を起こしたら、よく分からない何らかの「進化」が起こって「生殖」ができるようになるんでは?
っていうのは完全に与太話ですが。
タイタンでもないし。
[0回]
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生殖っていうか、いろんな愛のかたちみたいなのがずっとこのシリーズの根底にあるんだろうなというのは常々思っていたのですが。このシリーズどころではなくて作者の趣味なのかもしれないけど、他作品は一作とかしか読んでないので。
それは置いておいて、カドムはそうなるのか……っていう衝撃が。
ところで私、前巻の内容をあんまりよく覚えてないので、イサリはカドムを好きなのは本当にカドムを好きなのかって疑いがまだある。アインの子孫だからじゃないの、みたいな。たぶんそういうこと8巻で言ってたと思うんだけれど。
アンチオックスの伝統が300年経ってもずっと続いていたんだなぁと思うと、なんだか感慨深いものがありますよね。
それはそれとして私個人の趣味と感情として、君たちはそこでそれを決めていいのみたいな気持ちがある。
結局PART2でイサリがいない間にアクリラと親密になってる感じがなんとなくいけ好かないのですが、これは完全に私の好みの問題です。
あと、ラゴスがエランカに今まで付き合った女の中で一番いいみたいなことを言っていたけれども、わりとラゴスは今までの女性遍歴がやばそうなひとたちばかりなので、そりゃそうだよなと思いました。
ミヒルといい、社会の上の方に立つ女性に好かれやすい何かがあるのだろうか。
サバイブドが、一人でいて、ハニカムのカルミアンなのに非常に流暢な喋り方をしているのは、雄と雌は思考方法とかが違うのでしょうか。
蜜を絡み合わせることがなくても、ある程度の思考能力は持っているけれども、多くの姉妹をもつ女王のようには思考できないみたいな。
理屈は分からないけれども、とてもかわいくて好きです。
カドムが救世群を説き伏せて味方にしている感じがすごくリエゾン・ドクターって感じがしてよかったです。
この世界の今までの歴史を読んできていてその先端の今がここにあるからこそ、符合を見つけたりするとちょっとしたこととかでもこんなにも楽しいのだと思うし、こういう構成がすごくずるいなと思います。
「物を持てない」話がいきなり始まったときは誰これって思ったけれども、6巻の該当部分読み返してああってなりました。エフェーミアってこの人か。彼女がメララの子孫である羊飼いと再会できて、良かった。
ミヒルは完全に取り込まれてたのか、と思うと彼女の闇も深そうで少しかわいそうな気もします。冥王斑は最初からミスチフがもたらしたものだったから、救世群の聖性を求めたミヒルがそういう存在に惹かれたのは大いに納得できるから。
祈るようになってしまったという文章が、なんだかとても悲しかったです。
イサリも、これからどうするのだろうか、彼女にどうできるのか。
あ、あと太陽系艦隊の司令官の人って、代理水作った人ですね……?
自分自身に使ったみたいな記述ありましたっけ、その辺もあまり覚えていない。
とはいえ、太陽系で人類が貴重なら、そういう風な、使える手段はなんでも使って、少しでも多くの人を生き延びさせようとしたのだろうというのは推測できる。
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