何もかも懐かしい……。
下鴨古本市も、おむら屋も、NFも、NFで申請忘れて1共地下フロアで会誌を売っていたことも。
前巻(単行本版)を読んだ頃は私まだ学生だったなぁとか思うとなんだか泣きたいような気持ちになりますね。
タイトルも装幀も単行本版の方が好きだったので、正直ダサい(というか量産型京都お店ミステリっぽい)タイトルになっちゃったなぁと残念に思ってたのですが、そのおかげで売れて2巻が出たのかしらと思うと、やっぱりパッケージングって大事なんですね。
あと、似たものを読みたい勢は思っているよりも多いから似たようなパッケージングのものが売れるのだろうか。
いや、そもそもタイトル変えて文庫化して売れたから2巻が出たかは定かじゃないですけど。
最初から一年を書くつもりだったという話をどこかで聞いた気がするし。
今回、青春ものとしてめちゃくちゃ良かったですね。
1作目は青春に注力した作品とミステリ重視の作品がけっこうバラついてたのに、今回は一冊の本としてすごくまとまっていた。
事件が物語に絡んでいるし、何より、理想と憧れと恋愛のギャップをちゃんと書いているのが良かったです。
だから一作目よりもキャラクターが生きている感じがした。特に青河さん。
一作目では、ヒロインのわりに魅力が読者には伝わらなくて、トーチカはなんで惚れたんだろうと思っていたのですが。こういう話になってみると、青河さん像がぼんやりしていたのも、視点人物であるトーチカがぼんやりとしか見ていなかったからなのではという解釈もできる。
逆に今回、キャラクターとしての魅力が微妙に感じたのが瓶賀さんでした。
ルヴォワールシリーズで双竜会をしているときは、純粋にキャラクターとして見れてたし、だから私は烏丸がすごく好きなんですけれども。
大学でミステリ研の会長をやっていると、なんか二重写しに見えるというか。
瓶賀さんの台詞として書かれていること、別の人物の台詞として聞いたことがあるぞ、となってしまいまして。
三秒で来いとか。
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