12日に合唱団の演奏会がありました。今回は女声だけで3ステージ。今まで経験したのとは違っていたけど、すごく楽しかったです。Jpopとかサウンドオブミュージックとか歌って。踊ったりもして。
そして今は帰省して、実家にいます。
昨晩からの大雨で電車が遅れていたりして道中なかなか大変だったりしたのですが、無事帰り着きました。
いつのまにか自分の部屋のカーテンが変わっていたり、テレビが設置されていたりして、吃驚した。
読んだ本。
『ラ・パティスリー』
『ショコラティエの勲章』の前日譚、というか。ロワゾ・ドールの方の話で、ショコラティエ・ド・ルイができる前の時間で、フェーブの話に出てきてた森沢さんが主人公。沖本さんは出ていなかった。
人間に対するある程度突き放した感じは、やっぱりショコラティエと同じだなと思った。
単なる甘いものがたくさん出てくる職業小説かと思いきや、記憶喪失の説明が急に専門的というか、医学的な感じで少し違和感があった。最初は平行世界とかそういうSFかなと思ってたんですよ。ロワゾ・ドールとロワゾ・アルジェンテですし。表紙の絵はアルジェンテの方でしたね。
恋愛風味も素敵。明言されるまでも、それっぽい伏線もあったから納得できましたし。
『誰彼』
実は法月さんの長編まともに読むの初めてかもしれない。短編集なら「死刑囚パズル」入ってるやつだけ読んだことあるのですが。
捜査パートがおもしろい。ひとつの手がかりが見つかって、それに基づいてもっともらしい推理を組み立てるのだけれど、その推論は他の手がかりによって否定されて、また新しい推理をして……という過程を積み重ねていくさまがエンターテイメントとして読んでて楽しい。
そうした過程が複数人で行われて、別の証拠による否定の信頼性が低いものが多重解決ものになるのかな、と。
そして、途中に回り道や寄り道をして、枝葉末節があっても、物語の本質は「彼は誰か」ということで。タイトルがうまい。
新興宗教を舞台にしていることや、フロイト流の精神分析、エディプスコンプレックスを動機と推定してるのがすごく私好みでした。
『スペース』
ようやく読めた、〈駒子シリーズ〉最終作。
今回もまた、趣向の違う手紙の話。謎らしい謎はないように思えたけど、日常の切り取り方だとか鬱屈した心情の描き方が素敵。
今回の主人公は駒子ではなくて、だから見るものも違っている。
そして他人から見える駒子は、本人視点のとは違っていてなんだかおもしろい。当然なのだけれど。
そして、瀬尾さんの名前と過去が明らかになりましたね。そこで繋がるとは思わなかった。
最終的にいろいろなことが繋がってハッピーエンドになるのが鮮やか。
岩手に行ってみたい。
私にとっての正しい場所、どこなんだろうな。「世界中でたった一人の誰かと出逢ったってだけのことで、どうしてこうも色々なことが変われるんだろうね。それまで無色透明だったものに、いきなり色がついたみたい。」という表現が素敵。そんな出逢いに憧れる。
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