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妖怪と神話とミステリと甘いものが好き。腐った話とか平気でします。ネタバレに配慮できません。

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2024/05/19 (Sun)

出来合いwaver

テストが終わりまして、夏休みです。
車の免許取るために教習所に通っているのと、合唱サークルの演奏会が近いので、1日中休んでるとかはできないけど、それでも朝とか夜とか遅くていいのは楽。
夏は暑いからぐだぐだしてても仕方ないよね。

読んだ本。
『キス・キス』
ダールの短編集。このタイトルはどこからついたんだろう。こんなタイトルの話も、こんな内容の話もなかった気がする。
「女主人」「ローヤルゼリー」「ジョージイ・ポーギイ」辺りが好き。想像はつくけど、何が起こったか明示されてないんですよね。ローヤルゼリーに至ってはだからどうした、って話かもしれない。でも、より悪い方に、小説としておもしろい方に想像する手がかりは十分にあって、その辺のバランスがうまいのかなと思う。だから読んでてすごく怖かったし気味悪かった。私が虫嫌いなのもあるけど。
「豚」もオチは好きなんだけど純朴で無知な人を騙す話があまり好きではないので。
全編通じての皮肉っぽさはやっぱりダールだなと思った。
皮肉的でいえば「誕生と破局」とかね。読み終わってすぐに調べて、本当に「真実の物語」なんだなと思いました。母親の願い、祈り、無事に生まれてほしい、育ってほしいという想いがすごくよく伝わってくるからこそ、そのもたらす破局を考えると辛い。これはわかった上で読んでもおもしろいと思うけど、あえてネタバレしたりはしないつもりです。

『[映]アムリタ』
いかにもラノベっぽい軽い文体で、ちょっとシニカルな感じも混ざっていて、読みやすくはあったのだけれど、もう少し説明とか描写とかほしいかなってところもありました。
全部が「天才だから」で説明されているのが納得できない。動機か手法か、もう少し推測でも何でもあればいいのに。
あと、描かれてる映画がすごいのに比べてこの小説自体はそうでもないのが惜しい感じがする。

『ショコラティエの勲章』
とにかく、和菓子、洋菓子、特にチョコレートがたくさん出てきて、おいしそうに描写されていて、食べたくて仕方なくなりました。
作中に出てくる1300円くらいする特製パフェがある「京都に本店を置く有名なお茶屋さん」はたぶん都路里だろうなと思うのですが、肝心のショコラ・ド・ルイはモデルみたいなお店あるのだろうか。食べてみたい……。
ミステリフロンティアから出てるし、日常の謎っぽくはあるけど、ミステリというよりもそれに関わる人間をメインで描いてる印象。探偵役がいるわけでもないですし。たぶん長峰さんなのかな。長峰さんは全部分かってるのだろうけど、説明をあまりしない気がする。
和菓子のアンに似てるといえば似てるんですけど、あれよりもっと人間に対してシビアな感じがしました。
長峰さんの突き放し方がそんな感じだからかな。
とりあえず図書館でシリーズっぽく置いてあったのと、著者紹介に同じ世界観の話あるっぽいこと書いてあったから読んでみる。ロワゾ・ドールに行ったときなんか人間関係について微妙に書いてあったけどその後全く言及ないのはそれなのかな。

『さあ、気ちがいになりなさい』
初めて読んだ作家なのですが、SFなのですね。しかも星新一訳。
タイトルのとおり、どこか狂っているような雰囲気、あるいは明らかな狂気礼讃の小説が多くて少しぞくっとした。
「不死鳥への手紙」での人間肯定からの「さあ、気ちがいになりなさい」で「人間は駒にすぎない」と言うとか、すごい構成だなあと思う。
「さあ、気ちがいになりなさい」はおもしろかったけど、結局どういうことなのか……。誰の思惑だったのかとか『明るく輝けるもの』って何なのかとか。知らない方がいいのかしら。
「ユーディの原理」が好きです。どっちなんだろうねー。ユーディほしい。
あと「不死鳥への手紙」も好き。こんな話、「火の鳥」にもあったよね。未来編だっけ。あれは別にここまで人間を肯定してないけど。火の鳥のあれも好きです。

『春へ』
アキ!!
もう、見返しの「アキは、なかにいます」からすごく感慨深かった。アキがいる。幸せでいてくれて、うれしい。
アキが、「二の舞になるな」と言うのはすごく重い。両親に遠慮して、好きなのに離れて。経験してるから、言えるんだよね。
「予備校にかよってる友だちは、生徒の名前を億えない講師に教わってるって言うし」って台詞があるのだけど、これ能登先生かな!?
四つ葉のクローバーの絵の装丁、旭の仕事だったんだ。成瀬さんと藍にも、繋がるんだね。
「最近はテレビドラマでも同性愛のお話をやるんだよ」……タイトルは白の傷痕、かな。
朝丘先生の世界が確かに後ろにあって、そういう意味ではなんていうか、この作品はすごく大事なものだと思う。
「幸せにするための恋」でも、これはすごく納得できた。葛藤も、愛しさも、全部。伝わってきた。
まあ、十希いい子すぎるだろうと思わなくもなかったけど。BLファンタジーというか。

思うのは、朝丘先生の作品自体が雪みたいだなあって。触ると溶けてしまいそうで、汚れてしまいそうで、遠くに降っているのを見るのはとても綺麗だけど、同じくらい残酷で。
雪が印象的な作品が多いからってのもあるんですけど。
色で言うと青と白。
空かもしれない。
時間で言うと夜明け。鴇色。
なんとなく、そんなイメージ。

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2012/08/06 (Mon) 未選択 TB() CM(0)
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