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妖怪と神話とミステリと甘いものが好き。腐った話とか平気でします。ネタバレに配慮できません。

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2024/04/26 (Fri)

とびきりのメニューでおもてなし

こんにちは。少し間が空いてしまいました。
この数週間何をしてたか思い出せない……。
あ、東京に行きました。説明会がてら観光して、合羽橋と国際子ども図書館とかQpot cafeに行きました。
国際子ども図書館すごくよかった!あそこ住みたい!近代建築の建物をリノベーションしていて、建物自体もすごく素敵だし、蔵書の多さはもちろんですが、書架の作り方がいいなあと思いました。
住める可能性大きくできるように勉強頑張るよ……。
Qpot cafeはとにかくかわいくて、建物のデコレーションも店員さんの制服もお菓子っぽくて憧れでした。いつか、Qpotのアクセサリー身につけるのが夢。ケーキやマカロンもおいしかったですし。

弟が春から関東に住むことが決まったので、もうちょっと行きやすくなるかなと目論みつつ。今回時間なくてあまりちゃんと見てまわれなかったので、また機会あるしそのときに他のところも行きたいなと思います。

読んだ本。
『すべてがFになる』
好きでも嫌いでもないし、面白かったのかどうかも分らない。なんか感想を言いにくい。ひたすら物語世界と自分との距離が遠くて、淡々としていて、無関心になる。
謎が解決されても驚けなくて、だから驚きによる感情的高揚も感動もなくて、ただ、そうなんだとしか思えない。犯人自体は意外なもののはずなので、たぶん見せ方というか、作者に驚かせてやろうという意識がなかったんじゃないかと思う。
あと、キャラクター小説っぽいてキャラキャラいのにキャラクターにもあまり魅力を感じられなかった。
全体的に、何がしたいのかよく分からない小説だった。
文章の言葉選びやタイトルセンスや、時々あらわれる思想っぽいもの(それも積極的に主張しようとしているわけではないと思うのでますます何がしたかったかよく分からないけど)はおもしろいというか、わりと好きでした。
あと、真賀田博士も犀川先生も西之園さんも、それぞれ天才とか頭がいい人にちゃんと見えるところはすごいと思う。この人は天才です、って書くだけじゃなくて、その思考や行動が頭良さそう。ただ、主要登場人物がみんな頭良さそうなので、そこで会話してる内容が理解できないという……。いや、私が馬鹿なだけなんでしょうけど。コンピュータやプログラミングの専門用語出されてもついていけない。でも読者向けに説明があったら、それもまた違うと思う気もする。
これまでのメフィスト賞作品に挑戦キャンペーンの中では一番つまらなかった。とはいえ、これが一番ちゃんとミステリっぽいけど。といってもまだ三作目なんですけどね、挑戦キャンペーン。

『世界は密室でできている』
読んだ順番間違えたかも?
文庫ではこれが2冊目だけど、ノベルス刊行順は3冊目なんですね。
そんなわけで、なんかよく分からないままに読んだんですが、これは三郎の書いた「ルンババ12」シリーズの一作っていう体の話でいいのかしら。たぶんそうだと思うんだけど確証はない。「三郎」という名前の赤ん坊とか、突然出てくる「奈津川」
の名前とか、ルンババ家の両親の性格とか、あとハーケンクロイツのトリックとかがすごく作者である三郎の存在を感じさせたんだけども。なんていうか、三郎のいる「現実世界」で起こったことを小説として昇華している感じ。
ミステリなのかは分からないけど(たぶん違うとは思うけど)とても楽しいジュブナイルだと思います。それか青春文学。
殺人の動機とかトリックとか、それ使ってやってることとかはすごくしょうもなくて脱力してしまうことなんだけど、実際の人の死ってそんなもんかもしれないとも思う。呆気なく人は死ぬし、そこには特別な意味なんてないのかも。

『首折り男のための協奏曲』
私の好きな「伊坂らしい作品」でした。
首折り男と黒澤さん、それと「時空のゆがみ」、バランス、「神も仏もいやしない」といったキーワードがそれぞれの作品をゆるくつなげていて、その結果初出時点で短編それぞれを読んだときとは別の印象を抱いた。そういう短編集っていいなと思う。特に「僕の舟」は、この夫婦の話だったのかと思った。
あのクワガタ飼ってる作家の人は今までに出てきたっけ。あんまり覚えてない。というか黒澤さんが以前にあった話をしてるそれぞれの場面で、その「以前」の話それぞれは今までに書かれていた話なのかが思い出せなくて気になる。
クワガタの話から、神様の存在に対する感覚がすごく私自身のものとしっくりきてて、読むのが楽しかった。
あとテレビの話の構成がすごくすき。というかそれを成り立たせている文章がうまいなと思うし、作中でチャップリンの映画の話してるのもいいよね。
あと祟りの話はとても好みです。呪いってそういうことだよねとも思いつつ、幽霊の存在が小気味いい。

『Jの神話』
こういう話、成人向けフィクションにありそう。個人的に女性同士の性的な描写が苦手なので何度か投げたくなりましたが。
ネタがあれなのに、その上作者がおっさんくさい。なんか少女や女性性の描写が
気持ち悪い。現実には女性に見向きもされないようなおっさんが書く「(男性の理想に)都合のいい女」って感じがしてしまう。
物語の導入部はわりと好みなんだけどなぁ。外界から隔離された全寮制キリスト教系女子校。美少女ばかりの生徒会。擬似姉妹関係と、どことなく香る百合の雰囲気。生徒会長の死と、友人との確執。そういうのは本当にいいのに、何故こういう展開になるのか。百合は肉体関係がないのがいいのに!(個人的嗜好ですが)
悪魔とか失楽園の蛇とかヒルコとか持ってきたのは、そういう趣向は好きだけど、それが好きだからこそこの話でやるのはやめてくれ、って思った。
あと、ときどき擬音がおもしろかった。

『オリエント急行の殺人』
実は初読。しかし、コナンのミステリーエクスプレスの話でネタバレをくらってたため、あまり楽しめなかった。基本的にはネタバレされてても、倒叙ものみたいに、探偵がどのようにその真相にたどりつくかというところを楽しむことはできると思う。ただ、これはそこのところの説明が分かりにくかった。探偵にはプレゼンテーション能力高い人と低い人がいると思うんだけど、ポアロは後者だろうと思うの。(ちなみに後者には小市民の小鳩くんとかがいて、前者の代表格は京極堂だと思う)
なんというか、その犯人は誰かというところの論理は理解できるけど、それ自体をすごいと思えるものではなかったのです。何か証拠があって、そこに目をつけるとは吃驚!みたいなのでもないし。所与の事実から、どう推理するかというだけで、残念ながら私はそれを楽しむことはできない。あとその前提として乗客たちの過去が明かされるところも、最初の数人はともかく、後の方は結論ありきでカマかけただけに思えて、小説の構成上そちらの方が犯人が明かされるより先だったので、その後も全体的に結論ありきという感じがして納得できないまま話が進んでしまった。でも、首謀者的な人の正体明かすのはドラマチックでいいと思いました。
あと、全体的に地味なんですよね。話が動かないというか、事件起きて証言聞いて所持品検査して推理して解決、というだけの話で。途中に何かドラマがあるわけでもなく。そう考えるとよくある推理もので無意味にヒロイン出てきてラブロマンスするのも意味あるのかと思いました。
そして翻訳があまりよくないやつで読んだのじゃないかと思う。古いからかな。「鉱泉」と約出されてたのはミネラルウォーターだと思うんだ。そういう単語レベルの話は何とでもなるけど、何らかの言語を使えた人や慣用句を知ってたかが限定条件になってたのに、言語はともかく慣用句も意味だけが日本語になってて、推理するにはこの版を日本語で読むのでは無理だろうと思えてしまったので。

『たんぽぽ娘』
とても好みの作品が多かったです。
それぞれの作品が面白いのはそうなんだけど、そのうえ前編通して所謂「管理者」というかより上位の存在が意識されていて、その考えが私自身の世界観と似ているから読んでいてしっくりくる。「管理者」はあの、クワガタの飼い主みたいな存在ですね。
そしてボーイミーツガール物語が素敵。表題作かずば抜けてときめくけど、河の話も切ないし、ジャンヌの弓もハッピーエンドにホッとする。基本的にだいたい全部ハッピーエンドなのがいいですよね。読んでて安心できるというか。先が読める話もそれはそれで予定調和としておもしろく感じるし、途中で落とされてハラハラしても、最後は幸せなおとぎ話の様で安心する。
一方で女性の書き方には何かしらの意図を感じたのだけど。神風とか、スターファインダーとかは特に。女性が強くて男性が虐げられているというか現実の男女の社会的役割がほぼ逆転させられている。この辺はよく分からないんで、スターファインダーの長編読んでみたいなと思う。
そしてSF短編集とは思えないほど文章が詩的で文学的だった。たぶん作者の趣味なんだろうな。作中のいろいろなところで詩や文学作品やその作者のことが言及されていたし。

『河原町ルヴォワール』
面白かった!
四部作中でこれが一番好きです。
物語の構造自体がすごく良くて、作者の仕掛けているトリックが作中でのキャラクターの心情とうまく絡んでいる。「選ばれなかった選択肢」の話かと思いきや、そのネタばらしがされるところがすごくこのシリーズらしかった。
ただその「選ばれなかった選択肢」に入るところの突然のナレーション?のお前誰だよ感は少しいただけなかったですが。いや黄昏卿なんでしょうが、そういうことではなくて、ああいう書き方が個人的に好きじゃないということです。ただその不満を忘れさせるくらいにその仕掛けが楽しかった。
そして、これまでの三作での話もいれながらうまくまとめていたのが最終巻として綺麗だった。けど、前作読んだのだいぶ前で記憶が曖昧になってて少し残念だった。
論語と撫子の物語が素敵な結末を迎えていてそれだけで満足した。双龍会の中でも言われてたけど、ある意味でこれは『丸太町』の再現というか、撫子から見た『丸太町』なんでしょうね。うまく言えないけど。実際の通りがそうであるように河原町は丸太町に戻るんですよね。……でも御所結界なら寺町ではないのかしら。
論語と撫子の裏で、流と達也もなんだかうまくいってるみたいだし、龍樹家のきょうだいの関係も、他のもろもろ合わせてハッピーエンドですごくよかったです。
この世界の話、このキャラクターたちの話をもっと読んでいたい、というのが読み終わって最初に思ったことでした。なんだかんだで好きだったんだろうと思います。円居先生のネーミングセンスわりと好き。元ネタあるのもあるんだろうとは思うけど分からないから。

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2014/03/10 (Mon) 未選択 CM(0)
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