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妖怪と神話とミステリと甘いものが好き。腐った話とか平気でします。ネタバレに配慮できません。

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2024/04/26 (Fri)

てのひらの銀貨に リラのかおりする 罪を語る

気が付けばもう3月ですね。時の流れが速い。そう実感すると年をとったような気がします。ほら、年齢が高くなるにつれて時間の進みが速く感じるとかいう。
まあ実際、前回のブログ更新の時からは年とったんですけど。誕生日があったので。ついに20歳ですよ。合法的にお酒が飲めますよ。それで先日、「夜は短し~」に出てきたバーのモデルのところの別の支店に行って、グラスホッパー飲んできました。おいしかったです。チョコミント味。安藤兄弟のことを考えてにやにやしました。
あ、だから今回の記事タイトルこれなんですけど。こいぬよわらえなんにもないはたち。合唱でよく歌う曲なんですが。
記事タイトルといえば前回の、つながり間違えてたんですけどもう直すのも今更ですしあのままで行きます。あの歌好きだし。ベストアルバム発売がもうすぐなのが楽しみでたまらないが、当日合宿で広島行っているので手に入れられるだろうか……。向こうで買えばいいんでしょうけどね。

えっと読んだ本。かなりたまってます。そして多くなると携帯で打つのが面倒で放っておいてさらにたまっていくという悪循環。
『ドリトル先生航海記』
白人の知識人であるドリトル先生が「未開」のインディアンたちに文化を伝え、彼らの暮らしを文明的にする、という話がいかにもヴィクトリア朝を舞台にした物語だなと思いました。なんていうか、批判されたのもさもありなんというか。いや、批判を肯定するわけじゃないんですけどここで言われたのだろうというのが予想つく。物語に対して、子供の教育に悪いとか差別的だと批判するのは間違ってると思います。そういうのは周りの大人がただせばいいことだと思うの。
全巻と同じような博物学?の話だけでなく、裁判の話や航海記、あと上記のようなイデオロギー的物語と、大変盛りだくさんな内容でした。透明な貝の中に入って海底を探検するというのは夢があっていいなと思う。
ドリトル先生相変わらずチート。
そして、この本の「はじめに」で、前作と今作が作中人物のトミーが書いたものとされているのが、この話が本当らしく思えて好きです。実際、19世紀~20世紀?のイギリスにドリトル先生なる人物がいて冒険してたんじゃないか、って。たぶん対象読者の子供ならなおさらそういう想像がふくらむと思うのでいいな、と。

『長くつ下のピッピ』
昔、ピッピの実写版のビデオを見たことはあったのですが、読むのは実は初めてでした。実写は原作の何エピソードかをふくらませた感じで、わりと楽しんで見た記憶がありました。それに、読んでて映像の記憶がよみがえってきて。10年くらい前なのに案外覚えているものだなぁと思いました。
今回小説版読んで、まず思ったのが料理がおいしそうということ。パンケーキとか、クッキーとか、遠足のお弁当とか! 食べたい。おいしそうだし、作り方も楽しい。
ただ、どうしてもピッピに対してイライラしてしまうのですよね……。すごい子だと思うし、一人で好きなように暮らせるのはいいんだけど、彼女がするうその話とか、会話が成立しないのだとかが読んでてイライラする。自分が大人になってしまって、ピッピのような童心を置いてきてしまったからなんのだろうか。どちらかというと、単に自分の性格の問題なんでしょうが。

『竜の騎士』
『どろぼうの神さま』の人。どろぼうの神さまはすごく好きだったから、期待して読んだのだけれど、なんだかラノベっぽいという印象。おもしろいし、読みやすいけど、薄っぺらい。
新しい故郷となるべき場所を探すために竜とコボルトと人間の少年が冒険する話。ホムンクルスとかサラマンダーとかジンとか、ファンタジー世界によくいる生き物たちがたくさん出てきてる。まぁよくありそうな話だと思うんですよ。ただひとつ珍しいなと思うのは、その舞台がファンタージエンとかナルニア国とかそういった異界ではなく、現代の地球であるということ。スコットランドの奥地を出発した竜が、ドイツを経由して、エジプトに寄って、チベットの奥地にある竜の住処に行くといった風に。ファンタジーによくあるように、巻頭に地図つけてほしかったな。ネズミが作ったっていう体で、世界地図を。でもそうすると実在する場所だから人間が行きかねなくて問題かな。だって作中の竜たちは人間を避けて旅立つわけだし、整合性が……。
ただ、現代の地球を舞台にした理由がよくわからなくて。人間が開発して他の生き物たちの住処を奪っていくことへの警鐘? それとも、現実に近い感じを出すため?
さもないと、ただ単に自分のファンタジー世界を構築できなかっただけに感じられる。
なんとなく全体的に、既存のものを利用した感があって。作者自身が作り上げきれていない感じがしてしまいました。
まず、「伝説の生き物」という言葉を彼ら自身が自称するのがあまり好きではない。だって、伝説にするのは人間なのに、人間を嫌って避けている彼らがそういう風に人間の介在する言い方をするのに違和感がある。彼らは人間が伝説にする前から生き続けてきたはずだから。だからといって言葉のよい代替案は思いつかないのだけれど。幻想生物とか? あるいは常世に近い生き物とか。
あと、「竜の騎士」が何なのかよくわからないまま竜の騎士についての物語が語られて、なんで誰も突っ込まないの、って思う。もしかしたら騎士っていうのは単に「竜に乗る人」というくらいの意味かもしれないけど。ドラゴナイトではなく、ドラゴンライダー。その辺は訳の問題もあるかもですが。
シュヴェーフェルフェルとかも、なんていうかすごく「キャラ」っぽいしなぁ。
……どろぼうの神さまは好きだったんだけどなあ。あれも今読むと薄く感じてしまうのかしら。だとしたら嫌だな。

『火刑法廷』
すごくおもしろかった!
「わたしたちがいま魔法に支配されている世界にいるのか、常識に支配された世界にいるのか、どうもわかりません」という登場人物の言葉の通り、現実と幻想が入り混じり、超自然的なものによる殺人と思わせられてしまう。その雰囲気づくりはすごくうまくて、どういうことか気になって、読み進めてしまう。合理的解決ができるのかもしれない、でも魔術的なものでもそれはそれでおもしろい気がする、と読み始めてから読み終えるまでずっと思っていられて、それはすごい構成だなと。それについてのエピローグの効果! あのエピローグ本当にやばい。すごい。興奮する。
個人的には怪奇推し。だって犯人出てきたとき若干萎えた。そんな陳腐なの?って。
もうね、怪奇的雰囲気がすごく好みでした。不死の人間。魔女裁判。黒ミサ。毒薬。砒素。
捜査パートは、捜査が前進してるのか停滞してるのかよくわからないけどよくわからないままテンポよく話が進んで、死体が消えるわ、幽霊が出るわ、電報が来るわ、次々に事件が起きて読み進められて、どうなるのかと思ったら思わぬ人物が探偵として現れて。テンポいいよなぁ、やっぱり。途中でだれないもん。
捜査して真実を暴きたいのか、隠蔽しておきたいのか、どっちなんだろうと思ってたけど、そういう些細な疑問も物語の展開に翻弄されてうやむやになってしまう。うまい。

『ぼくのメジャースプーン』
『名前探しの放課後』
オビミスのため再読。
メジャースプーンを読んだ直後に名前探し読むと、つながりがわかりやすくて楽しい。
メジャースプーンは途中の秋先生との問答が少し冗長に感じられてしまう。
結末がどうなるか知っていて読むと、これが伏線なのか、と思って読めるから楽しい。
名前探しは、結末知っていたのに読み終えたときに目頭が熱くなってしまった。辻村深月の書く恋愛は純粋で少女マンガっぽくときめいて好きです。

『紳士と月夜の晒し台』
秋ごろに先輩と後輩から勧められていたのをようやく読めました。
会話が軽妙でユーモアがあって読みやすかったです。
登場人物が変人だらけだけど、あまり変だと思わなかったというか、誰かが犯人だとしたら、という仮定をして議論するのはべつにするんじゃないかなって。妹にはわりと好感もてました。
ラストが事件の解決とともに大団円になって、若干性急すぎる気もしたのですがまあいいハッピーエンドだったなと。いや、そこがくっつくの、って。フラグ立ってからくっつくまでが早すぎた。
でもジャイルズイケメン。

『逆回りのお散歩』
正直、あまり好きではなかったです。
だって『となり町戦争』って三崎亜記の中では一番有名だけど、一番おもしろくないと思うんですよ。少なくとも私は。三崎亜記は短編向きの人だと思うし、妙な主張とかいれないほうがいいと思うの。
で、それと同系統の話であるこれも微妙でした。最近の風潮である、ネット炎上やステマとかの話があって、それに関しては実際にネット上の過激派っぽい人たちの発言見たときと同じような気持ちになったから、ある意味成功しているのではないかと思うけど。そこまですることなの、って思うよね。陰謀論好きですね、とか。
三崎亜記自身が主張しているというよりはそういうのを皮肉っている、風刺しているっていうほうが近いのかもしれないです。
この本のテーマだった、なかったことにされた反対運動って、三崎亜記自身twitter上で何回か言ってたなあと思い出す。そもそもtwitterやってたのも、これを書くためだったんじゃないかと邪推してみたり。そういうこと呟いてた時に執筆してたのかしら。
あと同時収録のがとなり町戦争の前日譚で、香西さんが戦争の研修を受ける話でした。香西さんの知られざる素顔がわかる、けど、彼女についてあまり記憶がなかったのであれ。弟が切なかった。
結局、戦争とはなんなのか。

『三つの棺』
火刑法廷よりは数段落ちるかな、という感じ。
これも怪奇的な雰囲気を出していて、よみがえった死者か、吸血鬼か、っていう感じではあるんだけど、結局人間の仕業ということに帰着してしまっていて残念。
事件が起きた状況の謎だとか、おどろおどろしい絵とかはすごくわくわくするんだけどオチがちょっと残念。
なんか翼ある闇のあれ思い出した。あっちのが不可能っぽいけどさぁ。

『スノーホワイト 名探偵三途川理と少女の鏡は千の目を持つ』
おもしろかったです。
白雪姫の物語がうまく構成に練りこまれているのが良い。
前作では、自分が悪徳探偵があまり好きではなかったために読後感があまりよくはなかったのだけれども、今回はむしろ痛快でした。鏡の使い方とか斬新ですごい、って思えた。視点人物が「三途川すごい」って言ってたからかも。
童話部分がすごくそれっぽくて好き。
あと、装丁が素敵。

『恋のドレスと白のカーテン』
ハッピーエンドでよかったです。きゅんきゅんする。
短編集でその後の話とかないかしら。
愛するということは、大切にするということ、というのがいいなと思いました。

『白い服の男』
時の渦のオチが好きです。繰り返す時は何を表しているのかわかるあのラスト一行が素晴らしい。
白い服の男だとか、老人と孫だとかに対しては、読んで思う「間違ってる」っていう感覚が正しいのかなと思いました。

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2013/03/01 (Fri) 日々の徒然 CM(0)
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