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2024/05/20 (Mon)

「純黒の悪夢」

早速、見てきました。
最近のコナンの映画の中では、一番よかったかもしれない。
……って、これ去年も言ってたような気がするのですが。
でも、改めて思うと、去年の映画はキャラ萌えだけで、実際は微妙な部分が多かったな、と。キッドはかっこよかったけど。
今回のは、突っ込みどころはそりゃもうたくさんあったのだけれども、イラッとすることはあまりなくて。とても良かった。

熱く滾っているうちに感想を書いていきます。
ネタバレあります。

アクションがとてもよかったです。
推理とか殺人事件とか特になく、スパイアクションだった……。
だから、説明されてないところとかあるし、その辺は若干もやっとするのだけれども。尺足りなかったのかな。
でも、近年の映画のように、しょぼい謎やつまらない推理や、ありきたりの犯人の独白と説得なんかでお茶を濁すよりは、いっそこんな風に振り切ってしまった方がよいのかもしれない。
とはいえ、(アニメはともかく)一応推理ものの作品と認識しているので、毎年こういうのが続くと寂しいなとは思うのですが。
以前知人と話していたことがあるのだけれども、コナンは長く続きすぎて、キャラクタも増えてたくさんの要素があって、最近の映画はそれを欲張りすぎているのだから微妙だったのかもしれない。今回の映画は潔いまでに物語やキャラクタを絞っていて、それが功を奏したのかなと思いました。
あとアクションも、コナン・蘭以外に動ける人がいたからその辺がチートになりすぎず派手にできたし、おもしろくなったんだろうな。

まぁ、コナンである必要は薄めではあったんだけれども、組織の話をわりと最近判明したところまで入れてきていたので、ゲストキャラメインとはいえコナンの世界観の話ではあったし。
ある程度は、櫻井さん脚本だからしょうがないんだろうなあという感じだけれども、前2作(絶海と向日葵)よりはちゃんと「コナン」だったと私は思う。

あと、私はその道のプロフェッショナルの人たちが互いに最善を尽くして何か共通のことを成し遂げたり、対立して鎬を削ったりする物語が好きなのですが、特に映画後半はその“プロ感”が強くてとてもよかったです。 

ところで、タイトルからまじ快のナイトメア氏連想してたんですが全く関係なかったですね。脳に何かあるくらい?

詳しくは続きから。
ネタバレがっつりしてます。


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つづきはこちら

物語(というか演出?)の焦点を絞ったというのは、前述したように推理ではなくアクション映画になっていた、ということですが、次はキャラクタについて。
個人的な見解かもしれないんですが、
今回のヒロイン、(蘭ではなく)灰原でしたよね?
確かに蘭も出ていました。けれど、出ていた時間も少なかったし、活躍もあまりなく現場にいただけ。驚異的なアクション能力を発揮することもなければ、敵に囚われたり爆発に巻き込まれたりすることもなかった。あの現場にいただけでも十分ピンチだっただろうとは思いますが。ただ、ヒーロー=コナンの意識としては、彼女がそこにいることを知らなかった。彼女を助けるために行動を起こしたのではなく、個人的に大切な人ではなく「危険な目に遭いそうなたくさんの一般人」を助けるために頑張った話でした。いや、もちろん探偵団の面々が一番危険にさらされていたし、それを助けたいという思いは強かったと思うのですが。
最近の蘭は(精神的・身体的な)強さがインフレしすぎていたから、これくらいでいいかなと思う。

あと女性主人公という意味ではゲストキャラであるところのキュラソーなのですが、キーパーソンではあるけれどもゲストキャラなので当然というかなんというか……。ゲストキャラの癖に思った以上に出張ってくるな、と思いました。探偵団との交流も、その結果としての最期もとても良かったです。あとゲスト声優の質ってやっぱり大事だな、って。

さて、灰原です。
今回彼女は、キュラソーが組織の人間なのではないかということに気づき、大切な友人たちを危険に遭わせまいとしていました。そのために事件に深入りしようとするコナンを止めようとするのですが、コナンの「(自分の運命から)逃げたくない」という台詞に心動かされて、追跡眼鏡をかけて追ってきて、探偵団の3人を助けようとする……。
レギュラーの女性キャラクタの中で、一番頑張っていたと思うんですよね。
そして、組織から逃げてきて、組織を恐れている彼女が、行動をとるまでの葛藤とかを想像すると、胸が熱くなります。ピスコの事件を思い出した。眼鏡かけてたし。
なんていうか、彼女は「灰原哀」としての第二の人生が、とても大切なんだろうなって。昔から情に厚い人というか、お姉ちゃんとか大切な人をすごく大切にする人だったのだろうとは思うのですが、コナンがそこに逃げない勇気を与えたというのがとても好きです。
組織の話になったときに、コナンと一緒に戦えるのは灰原なんだよね。蘭は強いけど、新一にとってはあくまで守りたい人なので、危険なことからは遠ざけたいから。


次は“プロ感”について。
これは完全に近年の映画に対する消化不良な点だったんですね。
コナンはヒーローだし、映画では特に超人的な能力を持ってしまうので、かっこよくてナンボだと思うんですよ。でも、周りにいる少年探偵団や蘭が出張ってきて犯人を説得したり制圧したりするのは、やりすぎだと思う。彼らはあくまで「ヒーロー」ではなく、一般人なんです。プロの舞台に素人が突然やってきて、踊り始めるみたいな。確かに頑張っているけれども、私が見たいのは技術と自負に裏打ちされたプロの技なんだ、みたいな。
名探偵対名犯人という意味でも、最近は若干犯人側が力不足だったというか、コナンがチートすぎたというか……。もっと、美学を持っていた初期犯人みたいな人が見たかった。気に入らない自分の建築物を爆破する建築家や、プライドを持っていた仕事を馬鹿にされ能力を奪われて逆切れするソムリエみたいな人が。

で、今回ですが。犯人、いないんですよね。
殺人事件とかは特に起こっていないので。
「敵役」は黒の組織です。ジンとウォッカとキャンティとコルン。あとベルモット。原作でも最大の敵だし、相手にとって不足無しという感じでしょうか。「プロ」の殺し屋(?)ですし。

一方の味方もプロでした。
FBIの赤井秀一と、公安の安室透。
過去の経緯からくる個人的な怨恨とか敵対意識とかあるのかもしれないけど、共通の敵である組織に対して、コナンを含めて3人がそれぞれのベストを尽くそうとするのがとても格好良かったです。プロフェッショナルの大人って格好いい。
89巻読んだ時点では、二人の間に過去何があったか明確ではないし(スコッチの死に関係あるのだろう、くらいしか)、観覧車の上で殴り合うのはさすがに場所と場合を考えろよ、ってなりましたが。この二人が顔合わせたの来葉峠でのしか知らないので、そこまで険悪だったのか謎なんですよ。組織にいた頃、スコッチの生前は3人で組んでいたみたいですし。
アニメ派の人はもっと謎だったのではなかろうか。もう少しそこは説明がほしかったけど本筋に絡みそうだし難しいのだろうな。
あと単純に萌えたよね。CP的な意味で。男性同士が強い感情をぶつけるのはそれはたとえ性行為がなくてもBLだと思う。というわけであの殴り合いからの協力はとても良かった。拘束されていたときに助けたのも。でもなんであんな場所で殴り合い~(略

ところで、安室が松田刑事の名前を出してて、「え!?」ってなりました。
観覧車、爆弾というキーワードで脳裏に若干浮かんでいたけど、そこ繋がるのか―。警察学校の同期って言ってましたっけ?
枝葉末節ではあるのだろうけど、映画で新情報出てくるのはほぼ期待していなかったので。
ただ、映画館で隣に座ってた女の子たちが「あの人誰?」みたいな反応で、そりゃそうだよなと思いました。
欲を言えば、彼の名前出して観覧車で事故起こすなら、佐藤刑事の反応見たかった。EDとか画面端とかで何かあったのかなー。なくても胸中想像すると楽しいですね。

プロといえば、警察庁の公安と、警視庁のおなじみの面々の間での、縄張り争いというかも警察ものっぽくて楽しかったです。警察小説によくあるやつだ、って。最近ドラマ作家アリスで見たぞ、って気もした。

少年探偵団について。
今回、事件というか組織との対決にはほぼ出てきませんでした。それは「プロの領域」だからだし、コナンと灰原が彼らを危険から遠ざけようとしていたのだから当然なんだけれども。
でも、彼らの働きが物語を動かしたし、結果的に彼ら自身を含む多くの人を救った。最初は何余計なことしてんだと思ったけど(笑)
ベタだけれども、無邪気な子供たちとの交流が彼女にあたたかい思い出を残して、それが大きな選択に至らしめたのと、コナンが風見さんに言った台詞がそれを象徴していてとても良かった。
病院でキュラソーと遊んでいたのがオセロだったのは、伏線というか象徴的なあれだったんだよね。黒の彼女が、子どもたちを介して白になる。イルカのストラップも。
それはそれとして、小学生でコネを覚えてしまうのはさすがにどうかと思うよ。

キュラソーの能力。
結局説明されず、御想像にお任せくださいって感じで、どうなの?って思いました。
視覚記憶なのかな。ルヴォワールシリーズの達也みたいな。で、色の重なりと紐付けてインプット・アウトプットできる感じ?……って想像はつくけど、そういうのあるのだろうか。
あとあの身体能力は別にそことは関係なかったんやね……。記憶失ってても動けたもんね。
キュラソーが灰原を助けたシーン、新一がベルモットを助けたときの台詞と重なりました。ゴールデンアップルのときの。「人が人を助けるのに、論理的思考は必要ない」

ラムの声初めて聴いたけど、キャスト名は載ってなかったですね。たぶん加工してあったし。一体誰なんだろう。男性ではありそうだったけれども。


基本的にはとても楽しい映画だったんですが、ツッコミどころや不満はやっぱりあった。
・そもそも。組織派手に動きすぎじゃない?
 89巻で灰原言ってたよね?「何事もなかったかのように立ち去るのが彼らのやり方」って。
 最初のカーチェイスからしてかっこよかったけど、被害甚大すぎるし。スタウトとアクアビット?殺したのも公衆の面前すぎる。事故に見せかけようもない状況でしたし。観覧車をヘリで爆撃もやりすぎでしょう。「彼ら」らしくもない。今までの映画でも、他の犯人が起こした事件や事故に便乗して人を殺していたような気がします。
 それとも、存在を明かしてもよい理由ができたのかもしれない。作中で言及されていたように「戦争でもおっぱじめる」とか。それにしても
 派手なアクションは必要なのかもしれないけれども、「映画だからしかたない」を物語の整合性がとれない理由にはしたくないし、してほしくないです。
・サッカーボール花火、すごく最近のコナン映画で見た記憶があります。しかもシチュエーションも、赤井さんが狙撃するのを照らすためだし。二番煎じ感というか使いまわし感というか。
・風見さんちょっとアホじゃない? 観覧車の中での雑魚っぷりがすごい。彼も公安のはずなのに、“プロ感”が足りない。
・水族館の運営や働いている人たち、かわいそうに……。オープンしたばかりであんなことになってしまって。
・全体的に説明不足感はあった。初見とか、最近の組織関連の物語の流れをしらないと何これ?ってなるかもしれない。そういう意味では、たくさんの人に受ける映画ではないかもしれない。
けど、私は燃えたし萌えたので、細かいところの確認とかでまた見たいかなぁ。
・謎解きが全くないのはやっぱり、物足りなさはある。この映画はすごくまとまっていて、よかったのだけれども。キュラソーまわりの説明足りないし。

来年は平次が出てくるらしいですね!
しのぶれど、と言っていたのは百人一首かな?「色に出でりけりわが恋は」?
関西を舞台にした歴史/古典ミステリなら私はとても楽しみですが。しかしそれこそコナンである必要性が……
「忍ぶ恋」してる人特にいないよな、と思うのですが。強いていえばコ哀?あと苗子ちゃん……は忍んではいないか、別に。
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2016/04/17 (Sun) 感想 CM(0)
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