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  <title>海市</title>
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  <description>大海のなかの一雫でも、いつかは蜃気楼を描くことを夢見て――       

      
今日もひっそり生きてます。

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  <lastBuildDate>Wed, 29 Apr 2020 10:40:39 GMT</lastBuildDate>
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    <title>『ブラックアウト』『オール・クリア』</title>
    <description>
    <![CDATA[コニー・ウィリスのオックスフォード大学史学部シリーズの作品。<br />
3人の史学生がそれぞれに第二次世界大戦中のイギリスへの現地調査に行くものの、なぜか元の時代に戻れなくなり&hellip;&hellip;。というお話。<br />
<br />
『ドゥームズデイ・ブック』も黒死病＆未知の感染症パンデミックだし、暗かったのだけれども、それ以上に読んでいて重かった。長いし。<br />
会えそうで会えないすれ違いとかを楽しむにはシリアスで。<br />
『ブラックアウト』の中盤で3人がそれぞれに投げかけられる「最後はなにもかもうまくいく」という言葉が、読者である私にとっても希望をつなぐ糸のようで、その糸を手に持ちながら辿りながら物語の先に進んでいった感じでした。ハッピーエンドになるだろうと思っていても、確信がないとあまりに重く、途中で投げ出してしまったかもしれない。<br />
『オール・クリア』を最後まで読み終わっても、犠牲を考えてしまって百パーセント幸せな読後感ではなかったのですけれども。<br />
これに比べたら、ヴィクトリア朝での花瓶探しってものすごく平和だったなと遠い目になる。<br />
<br />
小説に限らず、いろんなものには出会うタイミングというものがあると思うのですが、私は今この小説を読めてよかった。<br />
2020年4月現在、新型コロナウィルス感染症対策のために緊急事態宣言が出されていて、外出自粛が呼びかけられ、普段通りの生活はできず、いつ自分や周りの人が感染するかわからないという不安におそわれそうになる。<br />
そんな今だから、空襲下のロンドンに生きる人たちの描写が響くところがいくつもありました。<br />
たとえば、『ブラックアウト』19章でポリーが、防空壕にいる人々が空襲に適応したと思ったのは間違いだったと気づくシーン。「あるいは、彼ら全員、来る夜も来る夜も、爆弾の直撃や差し迫った侵攻を待ちながら、じっとここですわっていることに、どれほどの勇気が必要だろう。次の空襲警報解除サイレンまで自分たちが生きているかどうかもわからないのに。」（文庫版 上 p338）<br />
『オール・クリア』でもマイクが同じことに触れていて、シャクルトンへの言及が繰り返されることといい、「待ち続けることの勇気」こそが英雄的な行為だというロンドン市民への目線がこの作品のテーマのひとつなのかもしれない。<br />
翻って現実世界でも、感染しているかもしれないという不安が湧きあがってくるのを押さえつけながらじっと家にいなくてはいけないわけで、待ち続けることの英雄性を讃えた文章にすごく支えられる気がした。<br />
あともうひとつ、「&rdquo;みずからの分&rdquo;を尽くす」話も、今の状況と相まって印象に残っている。ひとりひとりが信じて行動することで、わたしたちが求めるよりよい世界が実現する。「分を尽くす」というのはチャーチルの演説だったらしいけれども、それぞれの分を尽くした市井の人たちを描くためにこの小説は書かれたのではないかと思っている。<br />
「そのすべてと、他の数百万の出来事や人間のおかげで、わたしたちは戦争に勝ったんです。兵士やパイロットや海軍婦人部隊員だけじゃなく、防空監視員や航空機観察員や新米女優や数学者やヨット乗りや牧師たち」<br />
「それぞれの分を尽くした人々」とダンワージー先生がつぶやくように言った。（『オール・クリア』文庫版 下 p468） <br />
<br />
パンデミック的に『ドゥームズデイ・ブック』の再読をしようかとも思ったけれども、こちらを読んでよかったなと本当に思っています。<br />
そもそもこのシリーズ世界自体が、21世紀初めにパンデミックが起こった後の世界なんですよね。人口が激減し、文明が後退し、猫が絶滅した。<br />
でも現実ではまだそこまではいっていないし、タイムトラベルも実現していない。<br />
<br />
<br />
小説の構造としては、『ブラックアウト』の終盤くらいまでは特に、話が細切れな上に視点人物も入れ替わってて若干読みにくかったです。<br />
時代も場所も違う話が挿入されたり、意図的に語り手の正体を隠していたり。<br />
そもそも当初から主人公であるポリー自身が何やら他の人たちに隠していることがあるっぽいので、疑心暗鬼というかいろんなことを疑って読んでいたので疲れた。<br />
それらが回収されていく後半の流れは相変わらず巧いんですけどね。<br />
コリンが迎えにきたところはすごく良かった。<br />
この裏でのオックスフォード側での話を読んでみたいと思いました。コリンを主人公に据えて。5年という時間をそうやって回収するのか。<br />
コリンといえば、最後にほのめかされてるのはたぶんそういうことなんですよね？メアリは年齢的に別のメアリなのだろうと思うけれども。<br />
史学生の存在自体を考慮にいれた時空連続体について考えると頭が混乱していく。<br />
歴史はカオス系といってもパラドキシカルな感じがするので。<br />
作中に書かれている出来事も、その出来事が起きた順番と時系列が違うので、一回整理しないとわからない感じ。<br />
<br />
ところで、このシリーズ、続きが出ることはあるのだろうか。<br />
作中でも言われていたけれども、こんなことがあってダンワージー先生が新しい現地調査を認めてくれるはずがないし。<br />
何より、コリンをはじめとして今までに出てきた人たちの名前が出てきたのがなんとなく最終回っぽさがある。<br />
<br />
シェイクスピアを読みたいし、セント・ポール大聖堂で「世の光」を見てみたい。<br />
それに、アガサ・クリスティ。<br />
病院ですれ違うシーンには心躍りました。]]>
    </description>
    <category>読書感想（小説）</category>
    <link>http://hosidukuyo.blog.shinobi.jp/%E8%AA%AD%E6%9B%B8%E6%84%9F%E6%83%B3%EF%BC%88%E5%B0%8F%E8%AA%AC%EF%BC%89/%E3%80%8E%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88%E3%80%8F%E3%80%8E%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%80%8F</link>
    <pubDate>Wed, 29 Apr 2020 10:40:39 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>『わたしにください』</title>
    <description>
    <![CDATA[今回は読書の感想というよりも、本を読んだ私の話です。<br />
<br />
2月は仕事が忙しく、文字通りに心が死んでいたのでBLばかり読んでいた&hellip;&hellip;というよりも、それくらいしか読めなかった。<br />
だいたい展開もパターン化していて、心がひどく揺さぶられるほどの波風もたたず、予定調和の大団円に着地するような物語なら、疲れていてもまだ読めるし、そういう物語に癒しを求めていました。<br />
ラノベとかキャラ文芸ではなくてBLだったのは、2月初めくらいに『流浪の月』を読んで、その流れでなんですけど。<br />
でも商業BL小説をしばらく読んでいなかったので、というか読んでいた頃も好きな作家さんのものだけ読んでいた感じなので、流行りとか人気の作品とかを全く知らず。ブックオフとかでタイトルとか作家とか絵とかあらすじとかでなんとなく好きそうなものを適当に選んで消費していました。そんな選び方だったので、ときどき文章がひどいものにあたって辟易したり、微妙に萌え属性から外れてたりということもあったけど。<br />
ちなみに、&ldquo;想いを遂げたと思ったあとで「無かったこと」にされる攻め&rdquo;というシチュエーションが好みです。おすすめ作品ありましたらよろしくお願いいたします。<br />
<br />
で、そういう経緯でこの作品も手に取ったわけなのですが。<br />
内容を知っている方は既にお気づきのことと思います。<br />
読んでいる途中の感想は「選ぶ本間違えたな」でした。<br />
波風が立たないどころじゃない。主人公が暴行を受けたりいじめられたりとひたすら過酷で読むのがつらいし、挙句の果てにカップル成立しないままで終わって、読み終えてからしばし呆然としました。<br />
え、こんなことあるの&hellip;&hellip;？<br />
<br />
その後、調べたら続編があることを知り、翌日購入して一気に読みました。<br />
というわけで、以下の感想には「十八と二十六の間に」の感想も含みます。<br />
<br />
<br />
すごく良い物語だった。<br />
<br />
恋愛という以上に、生きていくことについての物語だと感じました。<br />
少しでもまともな人間になりたい、と思うことがあります。<br />
今の自分は全然だめだけれども、明日は少しでも良くなるんじゃないか、と。<br />
この作品においては、その希望みたいなものの象徴が、路と森尾お互いだったんだという印象を受けました。<br />
だから、恋愛ではあるのだけれども、祈りのようでもあり、誓いのようでもあり。「十八と二十六の間に」のラストシーンはすごく響いた。<br />
<br />
1巻で、路が変わろうともがくところも好きです。<br />
好きというよりも、響くとか沁みるという言葉のほうが適切かもしれない。<br />
もがいてももがいても変わらないかもしれないけれど、もがいてなければ溺れていったかもしれない。行動していたら、誰かが手を取ってくれるかもしれない。<br />
そういう物語が、今の疲れている心にすっと入ってきて、頑張ろうと思えた。<br />
こういうエピソードの使い方がうまいなと思いました。メッセージだけが浮かずに、物語に溶け込んで、印象的なものとして記憶に残るシーンが多かった。<br />
「朝のリレー」引用するのとか、状況と相まってすごく印象に残っている。えぐい。<br />
<br />
<br />
1巻を読んだ後は、罪でつながっているとはいえなんだかんだでラブラブになるよねと期待していたのですが、続編は最初が一番近くて、読み進めていくにつれて距離が離れていくような感じになり。残りページが少ないけど、でもBLだからどんなかたちであれハッピーエンドにはなるはずという無根拠な希望にすがるかたちで読んでいました。<br />
好きで、好き同士なのに、受け取れないってなるの何それ。悲しすぎる。<br />
<br />
とはいえ、森尾があまりに人非人なので、彼が自覚したら自分を許せないというのは分かるんですよね。<br />
わりと、ありていに言って、クズですよね。<br />
BLにしろ、少女漫画にせよ、無理やり&hellip;&hellip;というところから始まる物語は世の中にあふれているので、ひどい人間ではあるけどよくあるレベルだよね、という認識だったんです。1巻では。<br />
最初はともかく二度目以降は想いを伝えてないのに手ぇ出すなや、とか思ったりもしたけど、そういう話もまあまあよくあるから。<br />
しかし、続編で信頼できない語り手であったことが明らかになり、っていうか彼の主観ではそうなんだろうけどあまりにあまりですね。<br />
無意識に踏みつけているものもある、というのもテーマなのだと思うんですけど。<br />
踏みつけられた側にも人格があるというのをこうして描かれるとなかなか堪えますよね。<br />
そこから自分の罪を自覚して、更生というか、彼も変わろうとしていく、路のために（言い換えれば愛のために）、というところがたぶんこの物語の大きなところだと思うんですけど。<br />
でも結局、森尾が路に対しては贖罪しようと思ったのは、他の人の姿を通して自分を客観視できたからにすぎないと思うんです。もしそれがなかったら、あるいはもしそういうことが過去にあったら、ということを思うと、どうにも微妙な感情がある。<br />
微妙、というのは、路はずっと森尾が好きだったけれども、森尾にとってはそういう偶然で好きになっただけではないかということが引っかかるんですね。<br />
けれども偶然のそのなりゆきが運命なのかもしれない。し、きっかけはもはや関係ないという気もしている。<br />
<br />
いやでも毎年花火大会の日に高級ホテルおさえてる執着ちょっと気持ち悪くないですか？（笑）<br />
18歳から26歳の間、毎年、自分はアメリカにいるのに。<br />
というくらいはなんか茶化さないと、重さを受け止めきれない感じがしています。<br />
<br />
<br />
生きてること自体が許されているようなことだ、というような台詞を何か別の作品でも読んだような気がして、思い出せなくてもやもやしています。<br />
朝丘さんの作品だろうか。それとも全然別の何かかな。]]>
    </description>
    <category>読書感想（小説）</category>
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    <pubDate>Tue, 03 Mar 2020 14:44:10 GMT</pubDate>
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    <title>『十三髑髏』</title>
    <description>
    <![CDATA[いざ感想をメモにまとめて投稿しようとしたら、まさかのサーバーダウンと長期メンテ&hellip;&hellip;。<br />
復旧しつつあるようでよかったけど、こうも長くかかるとは思わなかったよ。<br />
というわけで以下は1週間くらい前に書いたものです。<br />
<br />
オーパーツ鑑定士とそのそっくりさんが探偵役のこのミス大賞受賞作。<br />
以前、ひょんなことから<a href="http://konomys.jp/archives/vol_16/review-vol_16/8810.php#01" title="" target="_blank">大森望の選評</a>を目にして、気になったので今回読んでみました。<br />
率直な感想をいえば、最後まで読み通した自分を褒めたい。<br />
ひどかった。<br />
大幅改稿をしてこれなのか&hellip;&hellip;。<br />
<br />
<br />
&hellip;&hellip;よくよく読み返してみたら、選評の大意は「強烈」「個性的」であって、良い作品とかおもしろいとは直接言ってないんですよね。こういうレトリックを使う人なのは知っているけれども。<br />
というか本人が良い作品と思ったかどうかは関係なく、読みたいと思わせる文章を書くのってそれはそれですごい技術ですよね。<br />
<br />
<br />
確かに、1話目のトリックはおもしろかった。<br />
バカバカしすぎて清々しいレベル。<br />
4話目もまぁ、好きでした。<br />
こう、方向性でいうなら斜め屋敷を思わせる&hellip;&hellip;と言いかけて彼我の差に躊躇する感じなんですけど。<br />
トリックだけ取り出して比較したら似たような傾向のものであっても、小説である以上、それを成り立たせて説得力を持たせるためにはたくさんのものが必要だと思うんですよね。文章力とか。雰囲気とか。伏線とか。この犯人／この状況ならこの方法を使うしかない、と読者に思わせるためのものが。<br />
<br />
<br />
トリックだけならおもしろいんですけど、探偵役の推理を待たず、すぐ分かってしまうんですよね。<br />
私は1話目だけは分からなかったので素直に驚けたし、確かに伏線張られてた！と納得できて、わりといい犯人あてだったのではないかとさえ思えたんですけど。<br />
2話目以降は、普通に読んでいたら推測できてしまうネタだったのでミステリとしては正直全然おもしろくないと思う。<br />
密室とか、一瞬不思議な状況に感じるけど本当に一瞬だけで、捜査シーンを読んでいくとあぁそういうことねって分かる。<br />
よくいえば伏線がしっかりしている&hellip;&hellip;なのかもしれないですけど、あからさますぎる。<br />
読者が簡単に推測できてしまうのもあまりよくないと思うんですけど、作中の登場人物も、その現場にいて順当に捜査してちょっと頭はたらかせたら発想できるんじゃないか、と思えてしまうので余計に印象が悪かった。<br />
見えない死角から凶器が飛んでくるほどの奇想でもないですし。<br />
助手を筆頭として周囲の人間の知能レベルを落とすことで相対的に探偵役を賢く見せる手法はあるけれども、たいがい限度があるでしょう、と思うんですよね。五十歩百歩っていうか。<br />
その辺が読んでいて苦痛でした。<br />
3話目が推測できたのはあるいは時期が悪いからかもしれないけれども（笑）<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
何より、文章含め雰囲気がチープすぎて嫌いでした。<br />
読みながら感想をメモしていたんですけど、ちょっとそれを箇条書きのまま貼ります。<br />
<br />
<br />
傍点がうざい<br />
悪い意味でテレビドラマっぽい 決め台詞とかキャラクターとか<br />
わざとらしいオーバーリアクション<br />
吃りがうざい　「ちょ、ちょっと！？」的な台詞が続きすぎ<br />
傍点がうざい<br />
罵声を伏せ字で表現するのが安っぽい<br />
<br />
<br />
以上。<br />
まぁ、そんな感じでした。<br />
会話のノリのサムさとかから、おじさんが書いてるのかと思ってたら、同年代っぽくてびっくりした。<br />
今月頭に、『刀と傘』読んだんですよね。すごく良かった。<br />
あれもこれも作者がだいたい同世代なんですけど、なんていうか年齢って関係ないんだなって思いました。<br />
<br />
<br />
あとたぶん校閲がちゃんとしてないんじゃないかと思うんですけど、「厚顔無恥」の使い方間違ってて、すごくむずむずした。「無知」という意味で使ってて、台詞だから敢えてその発言をした人が勘違いしてるみたいなことかと思いきや、特に回収されずに流れていったので。<br />
やっぱり馬鹿しかいない世界&hellip;&hellip;。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
オーパーツをネタにしている意味があんまりなかった気がしました。<br />
いっそ、もう少し蘊蓄多くするとかしたほうがよかったのではないか。<br />
自称鑑定士のくせに、しゃべってる内容がコンビニに売ってるあんちょこ本に書いてありそうなレベルに感じられてしまった。<br />
あるいはそれこそ宝島社からも出てるような、ムック本とか。<br />
ウィキペディア丸写しなんじゃないって思ってしまうほうがまだマシなくらい。<br />
突然の恐竜知識もさぁ&hellip;&hellip;。<br />
トリックも、まぁ別のもので全然代用できるよねって感じで。（4話目は厳しいかもしれないが）<br />
オカルトチックな雰囲気を出すことで殺害現場の謎っぽさを演出したり、見立てではないけどトリックが使われた痕跡を誤魔化したりというほども特にしていなかったんですよね。<br />
デビュー作なのだし、もっとオーパーツに対する情熱を感じたかった。<br />
ただの奇人の奇行にしか思えないのは残念でした。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
あと普通に未成年飲酒描写あって、最近の出版物はその辺厳しそうなのにってびっくりした。<br />
4月から大学生なら18歳か19歳ですよね？　いや、浪人したともしてないとも書いていないけどさ。<br />
<br />
<br />
それと、主役二人がそっくりなのが何か理由とかが明かされるかと思ったら、それもオーパーツかもって感じで終わってしまったのが拍子抜けしました。<br />
鳳は天涯孤独って書いてあったから、てっきり生き別れの双子とかそういう血縁上のミッシングリンクがあると思ってたのに！<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
なんだろう、全体的に言うと、たとえば特に1話目を単独の作品として、大学のサークルとかで出したひとがいたら、私は文章とかキャラクターとかに対してさんざん文句は言うけど、でもこのトリックのバカバカしさは嫌いにはなれない、という感想を持つと思う。<br />
でも商業出版物としてこれを読むと、粗のほうがどうしたって目についてしまうよね、という感じでした。<br />
<br />
<br />
でもそもそもこのミス大賞ってそんなにミステリ的にしっかりしているというよりは、ある種のキャッチ―さだったり映像作品との親和性だったりが重視される賞なのかもしれない。<br />
鮎川賞や乱歩賞に比べれば。<br />
受賞作はバチスタとドビュッシーくらいしか読んでないのでよくは知らないですけど。]]>
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    <category>読書感想（小説）</category>
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    <pubDate>Sun, 02 Feb 2020 14:00:18 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>2019年のまとめ</title>
    <description>
    <![CDATA[ご無沙汰しております。<br />
いつのまにか2020年になっていて、遠いと思っていた未来がいつの間にか今になってしまっている慄きでいっぱいです。<br />
<br />
このブログの惨憺たる有様を見てわかるとおり、昨年は読書の記録をあまりつけていなかったのですが、ここ何年かやっているので、1年の読書に関するまとめを。<br />
記録がある・思い出せる限りで2019年の読了冊数は90冊でした。うち、再読を除くと85冊。<br />
覚えていないのがもうちょっと増えるかも？<br />
とはいえ、100冊はなかなか遠いですね&hellip;&hellip;。<br />
12月にラノベを30冊くらい読んだからこの冊数になっているので、なおさら。<br />
<br />
2019年の読書的トピックといえば、「うちの執事の言うことには」映画化でしょうか。<br />
10年以上大好きな高里先生の作品が実写化ということで戦々恐々としてました。<br />
それに伴なっていろんなキャラにスポットライトをあてた短編群を発表してくださって、原作ファンへの対応が手厚くてありがとうございますって感じでした。<br />
デビュー20周年の年に薬屋の新刊は出なかったけど、なんといっても2020年は薬屋元年なので、何かしら動いてほしいなと期待してます。3月になったら栃木に聖地巡礼とか行こうかしら。<br />
<br />
<br />
結婚パーティーのときに参加してくれたみんなの愛読書を読んでコメントを書くという、今思い返すとなかなか大変なことをしたのですが、それで新しい作家・作品との出会いがありました。<br />
そのときに読んだ中では「星は、昴」と「マルドゥック・スクランブル」が特におもしろかったです。でもヴェロシティが破滅に向かう予感しかなくて2冊目までしか読めてない&hellip;&hellip;。<br />
<br />
ほかには、やっぱり十二国記ですかね。<br />
大学生の時に読んだときにはそこまではまれなかったけど、新刊が出るというので前回読んでなかった「魔性の子」「黄昏の岸 暁の天」含めて読み返してみたら、めちゃくちゃおもしろいですね&hellip;&hellip;？<br />
「白銀の墟 玄の月」読み終わって泣いた。魔性の子を経た泰麒の強さがつらい。<br />
<br />
あと、上にも書いた12月にラノベを一気読みしたのがコバルト文庫から出てる「風の王国」シリーズでした。<br />
十二国記読んで、ほかにも中華系少女小説読みたい&hellip;もっと軽いもの&hellip;ってなって手に取った作品。<br />
7世紀に実在した唐から吐蕃に輿入れした公主が主人公で、政略結婚の相手と恋に落ちて&hellip;という王道な感じで始まるんですが、結構政治的な要素が多めでおもしろい。<br />
そして先に実在の人物のほうのWikipediaを読んでしまったので、主要キャラクタが死ぬことをネタバレされてしまい、良く描かれれば描かれるほど死までのカウントダウンがつらかった。<br />
チベットとウイグルの違いとか位置とかちゃんと認識してなかったし、読んでもぼんやりとしているけれども、おもしろかったです。<br />
全巻読んだ後で改めてWikipediaでチベット史読んで、え、この人も実在するんだ！？って驚きがいくつもあった。<br />
<br />
上記の冊数にはマンガは含んでいないんですが、小説よりもむしろマンガを読んだ1年だったと思います。<br />
読んだ量も私にしては多かっただけでなく、おもしろい作品と多く出会えた印象です。<br />
年末年始に「BANANA FISH」を読んだのから始まり、「七つ屋志のぶの宝石匣」「メタモルフォーゼの縁側」「違国日記」「長閑の庭」「舞姫テレプシコーラ」「地球へ&hellip;」「桜蘭高校ホスト部」「下天楼」「木曜日のフルット」「ランウェイで笑って」などなど、新旧おりまぜていろいろと読みました。<br />
特にはまったのが「パタリロ！」文庫版全50巻で、新婚旅行の飛行機の中で読んで怖さを紛らわしてました&hellip;。<br />
あと明治カナ子の「坂の上の魔法使い」三部作がすごくよかった！<br />
人に薦めたいマンガです。ファンタジーであり、BLであり、それだけではない愛の物語で、とても良かった&hellip;。<br />
だいたいはKindleで読んだので、電子書籍は特にマンガを読むのに便利だなぁと思ってます。<br />
なにより、1巻読み終わって続きが読みたいってなったらその場で買えるのが&hellip;&hellip;おそろしいですよね。<br />
<br />
そんな感じの2019年だったわけですが、今年こそは100冊読みたい（って毎年言っている気がする）し、ちゃんと読んだ本の記録をつけるようにします。<br />
本年もよろしくお願いいたします。]]>
    </description>
    <category>日々の徒然</category>
    <link>http://hosidukuyo.blog.shinobi.jp/%E6%97%A5%E3%80%85%E3%81%AE%E5%BE%92%E7%84%B6/2019%E5%B9%B4%E3%81%AE%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81</link>
    <pubDate>Mon, 06 Jan 2020 14:19:57 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>『熱帯』</title>
    <description>
    <![CDATA[――この本は、真の意味での魔術的書物である。<br />
謎の書物『熱帯』をめぐる物語。<br />
<br />
<br />
まず冒頭から、文体だけで楽しい気分になった。<br />
千夜一夜物語、海洋冒険譚（ロビンソン・クルーソーや海底二万マイル）、京都の三題噺みたいな印象でした。<br />
<br />
千夜一夜物語をモチーフにしているので、この本自体も作中作、作中作中作、作中作中作中作&hellip;&hellip;が組み込まれて、無限に続くマトリョーシカや、エッシャーの騙し絵のような読み心地。<br />
構造だけでなく文章も、意図的なコピー＆ペーストや、同じ風景が別のところで繰り返し語られたり、という感じでその読み心地を強化しているように感じました。<br />
とりあえず千夜一夜物語をちゃんと読みたいです。<br />
<br />
<br />
自分の整理を含めて概略をまとめます。<br />
ネタバレになります。<br />
<br />
・第1章　枠物語<br />
原稿に追われる作家「森見登美彦」（森見登美彦が冒頭の語り手であることにまず驚いた！）がかつて学生の頃に読んだ『熱帯』という小説を思い出す。途中まで読んだところで紛失してしまい、その後は調べても手がかりはその本についてのつかめなかった。<br />
ある日彼は友人に誘われ、「沈黙読書会」に参加する。謎がある本について語るその会で、彼は『熱帯』を持っている女性と出会う。彼女＝白石さんは、「この本は最後まで読むことができない」と言い、『熱帯』の謎を語り始める。<br />
<br />
・第2章　白石さんの語り（第一の作中作）<br />
白石さんは職場で池内さんという男性と出会い、あるときかつて読んだ『熱帯』の話になる。<br />
白石さんは池内さんに誘われ、熱帯を読んだことのある仲間たちとの読書会「学団」に参加し、小説の内容を再現する「サルベージ作業」を行う。彼女が参加したことにより「満月の魔女」というキーワードが現れ、「学団」のメンバーの千夜さんが退団する。残された「学団」メンバーたちは『熱帯』に憑りつかれたようになり、池内さんが千夜さんを追って京都に向かう。ところが、池内さんも京都で消息を絶ってしまい、白石さんのもとに彼のノートが届く。<br />
<br />
・第3章　池内さんの手記（第一の作中作の作中作＝第二の作中作）<br />
池内さんは京都で千夜さんの足取りを追う。千夜さんは学生時代に『熱帯』の作者である佐山尚一と過ごしたことがあり、それは、かつて節分祭の夜に消えたという佐山尚一を追う道のりでもあった。吉田山中の移動式古書店「暴夜書房」、一乗寺の古道具屋「芳蓮堂」、先斗町の酒場「夜の翼」、進々堂。道中で様々な人に会い、千夜さんや佐山尚一にまつわる話を聞く（第二の作中作の中の作中作）。京都市美術館に飾られた「満月の魔女」の前で不思議な白昼夢をみる。千夜さんや佐山尚一の知己の今西氏は学生時代に彼らと過ごした話、そして千夜さんの父「魔王」栄造氏と「満月の魔女」の話を語る（第二の作中作の作中作とその作中作）<br />
芳蓮堂にあったカードボックスが池内さんの行動を予言していた。<br />
「私たちは『熱帯』の中にいる」<br />
池内さんはカードに書かれた最後の行動を再現しようとする。千夜さんが消えた「千夜一夜物語」を集めた図書室に入る。<br />
そして、池内さんはノートの白紙の頁に『熱帯』冒頭の文言を記す。<br />
<br />
・第4章・第5章　『熱帯』（意味合い的には第二の作中作の作中作だと思うが&hellip;）<br />
記憶を失った若者が南洋にある孤島の浜辺に流れつく。若者は「佐山尚一」と名乗る男に出会い、「ネモ」という名前で呼ばれる。密林の中に佇む観測所、不可視の群島、〈創造の魔術〉によって海域を支配する魔王、その魔術の秘密を狙う「学団の男」、砲台の島と地下室の囚人、海を渡って図書室へ通う魔王の娘、魔王との対面、北方への島流し。<br />
海賊シンドバッド。サルベージ。古道具屋とその娘との出会い。京都的な群島。主人公の〈創造の魔術〉。海賊の襲撃。「満月の魔女」に会いに行く。五山の海域と蝋燭の島。砂漠の宮殿。吉田神社の節分祭。<br />
「魔王」永瀬栄造との再会。カードボックスに入ったひとつの『物語』。それを手に入れた話（無限に続く入れ子構造）。始原のシャハラザード。「物語ることによって汝自らを救え」。再び観測所の島。手記を書く。永瀬栄造との京都での出来事の回想。節分祭の夜。虎の佐山尚一との対話。「それでは君を『熱帯』と名づける」<br />
<br />
・後記（第4章・第5章の『熱帯』と同じメタレベルだと思うが、ここではこれが最上位のメタレベルになっている）<br />
『熱帯』の誕生から36年後の佐山尚一の手記。千夜一夜物語の失われた一挿話。<br />
　回想・節分祭の後の日々。<br />
今西君と千夜さんとともに「沈黙読書会」へ。<br />
　回想・栄造氏との対話。『千一夜』の魔術。<br />
池内さんと白石さん。沈黙読書会で紹介される『熱帯』。<br />
かくして彼女は語り始め、ここに『熱帯』の門は開く。<br />
<br />
<br />
作中作が終わってもとの世界に戻ることを期待して読んでいるのに、決して戻ることなく進み続けて終わった（終わらない）ので、あの人たちはどうなったの？って思ってしまった。<br />
彼らもまた生きたいと願ったと思うので、その行方が宙ぶらりんのままなのが落ち着かなかった。<br />
<br />
「あなた方が生きたいと願うように、私たちもまた生きたいと願うのです」<br />
という言葉は、私は最初に読んだときに物語の登場人物の人生の話だと思ったのです。「グラン・ヴァカンス」のような。<br />
つまり、物語が語られ、読まれ続ける限り彼ら彼女たちは生き続けることができるという。<br />
でも、そう語ったのがシャハラザードであることを考えると違ったとらえ方もできるのだと気づいたとき、小さな雷くらいの衝撃に撃たれました。<br />
生き延びたいと願うシャハラザードが人々に物語を語らせ続けたという主客の逆転、ちょっと怖くないですか？<br />
<br />
第4章、第5章を読んでいるときに感じていたのは、「この文章の書き手は誰なんだろう」ということでした。<br />
佐山尚一なんだけれども、佐山尚一ではこのことは知りえないのではないかと思ったところがあって。<br />
いやまあそれは最後の見開きで回収されるっちゃされるんですけど。ってことだと思っているんだけどどうですかね。<br />
登場人物の多くが主人公自身の別の姿であるのが、なんとなく純分学の作品っぽいなと思いました。イメージは村上春樹（1冊しか読んだことないけど）。<br />
<br />
群島と化した京都は読んでて楽しかった。<br />
京大生の京都って京都のほんの一部なんだけど、群島なのでそのほんの一部の寄せ集めしかなくても許される感じ。ないのか、見えていないのか、わからないままで。<br />
<br />
かっこいい文章がいくつかあったので引用。<br />
「まだ終わってない物語を人生と呼んでいるだけなのだ」<br />
「何もないってことは何でもあるということだ」<br />
「世界の中心には謎がある」<br />
<br />
カバー袖に書かれた「この世界のすべてが伏線なんです」という言葉は、すごくわくわくしたのだけれども、読み終えてみるとこの世界は私のいる世界とメタレベルが違うことに気づいてしまったので、なんとなく魔法が解けた感じがしてしまった。]]>
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    <category>読書感想（小説）</category>
    <link>http://hosidukuyo.blog.shinobi.jp/%E8%AA%AD%E6%9B%B8%E6%84%9F%E6%83%B3%EF%BC%88%E5%B0%8F%E8%AA%AC%EF%BC%89/%E3%80%8E%E7%86%B1%E5%B8%AF%E3%80%8F</link>
    <pubDate>Wed, 04 Dec 2019 10:04:07 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>『本と鍵の季節』</title>
    <description>
    <![CDATA[世間では新作単行本が出ていますが、周回遅れで生きているので今更ながら去年の本を読みました。<br />
<br />
<br />
米澤穂信の青春は、私のそれとは違うんだろうな。<br />
<br />
<br />
図書委員の男子高校生ふたりが謎を解く連作短編集。<br />
<br />
探偵と助手ではなくて、ふたりともそれなりに頭がよくて、でも一人だけでは解けない謎を掛け合いしながら解いていく形式が、読んでいて楽しかったです。<br />
「俺たちそれほどわかり合ってるか？」という台詞がとても格好いい。堀川と松倉の関係を表していて、すごく好きでした。<br />
図書委員会で同じ日に当番なだけの、クラスも違う同級生の関係が物語を通してどう変わっていくのか。<br />
というより、図書委員会で同じ日に当番なだけの関係だからこそ、という良さ。<br />
<br />
<br />
謎を解くけど事態の解決は当事者に任せて、探偵役たちは立ち会わない、というスタンスがとても冷徹に感じられた。<br />
もちろん、探偵を業とするわけでもない少し頭が切れるだけの高校生たちにそこまで求めるのは求めすぎかもしれない。<br />
通りすがりにすぎないのに他人の事情に首を突っ込み、事件どころか人間関係のもつれまで解決していくような探偵の役割に対するアンチテーゼとして設定しているのかもしれない。<br />
ふたりの探偵役の性格描写的に、他人が他人の事情に立ち入ることをよしとしない性質だということもわかる。<br />
米澤穂信は過去の作品的にも、謎の背後に人がいることに自覚的だと思うので、意図的にそうしているのだとは思います。<br />
でも、私は、無責任に思えてしまう。<br />
ただ「非日常の冒険」として謎解きを楽しんでいるだけではないか？ その後ろに生身の人たちがいることを認識していないのではないか？って。<br />
読んでいると逆に、生身の人がいるからこそ立ち入らないようにしていると読み取れるのですが、反射的に疑ってしまう。<br />
謎を解く探偵と事態を収束させる探偵がいたら、後者を「名探偵」と呼ぶ村の住人なので。<br />
っていうか、「金曜に彼は何をしたのか」と「ない本」はひどいと思うんですよね、主人公たちの所業が。この2編は後味の悪さを意図した作品ではあると思うんですが、連作のなかでその後味の悪さが回収されてくれないので、もやもやして上記の感想を抱いてしまった。<br />
うーん、最終話でこれは回収してるのか？してないと私は思ったので、回収されてると思った方の話を聞いてみたい。<br />
<br />
<br />
ミステリ的な部分について。<br />
伏線というか手がかりがあからさまに出ていて、どう考えてもおかしいからきっとこれが手がかりなんだろうということは読んでいて分かるんだけど、何のためにそうしたのかとか、解答までは導けなかったので、そういうところが探偵役たちの頭の良さなんだと分かるのが面白かった。<br />
それこそがシンプルにミステリのおもしろさですよね。手がかりは全て提示されている、ではどう結びつけて真実を推理するか？という本格ミステリでの読者への挑戦みたいな。（ちなみに、この本には別に読者への挑戦はないです）<br />
<br />
図書委員会という設定なので特に話の流れには関係のない本のタイトルが作中に出てきたり、図書館にまつわるものが謎解きに使われていたりするのも楽しかった。<br />
でも知識ネタがそのまま真相になるわけではなく。<br />
本好きなら誰もが分かるよねということを、それ自体を真相にしているわけではなく、それがわかったところでじゃあ何故そうなのかみたいなところが主眼になっていくので、一捻りあって面白かった。<br />
<br />
小ネタでいうと、突然の「出来心」にはちょっと笑いました。出来心だと思ったからそれを引用したんだよね、というところまで読んで笑えなくなったけれども。<br />
<br />
<br />
 <br />
これは所詮、自分の経験でしか判断できないので何とも言えないことですが。<br />
図書委員会がやること多くない？って思った。私の経験と感覚では、それは生徒ではなく司書の先生がやることだと感じるものがいくつか。でも学校によっても違うだろうし、そういう図書委員会があってもおかしくないのだろう。]]>
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    <category>読書感想（小説）</category>
    <link>http://hosidukuyo.blog.shinobi.jp/%E8%AA%AD%E6%9B%B8%E6%84%9F%E6%83%B3%EF%BC%88%E5%B0%8F%E8%AA%AC%EF%BC%89/%E3%80%8E%E6%9C%AC%E3%81%A8%E9%8D%B5%E3%81%AE%E5%AD%A3%E7%AF%80%E3%80%8F</link>
    <pubDate>Sat, 28 Sep 2019 16:44:27 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>ミステリーウェディングをしました（謎解き編１）</title>
    <description>
    <![CDATA[案の定、以前書いて続きは後日と言ってからかなり間があいてしまいました。<br />
<br />
前回の記事の最後で「次は招待状」と書いたのですが、ペーパーアイテムまわりがプランニングをしていただいた会社のほうで事例紹介的な感じで使われていて、同じこと書いてもなと思ったので、招待状については割愛します。<br />
ペルソナ5を参考にした予告状的な招待状＆裏面に謎解きで会場を示唆、それだけではさすがに不親切にすぎるのでもう1枚探偵の調査報告書的なデザインで日時・会場・会費・地図等をまとめたもの、そして愛読者カード風の返信葉書と謎解きに使うスリップという4種セットで作っていただきました。<br />
これだけの完成度のものを作ってくださったデザイナーさんに感謝です。<br />
<br />
<a target="_blank" href="//hosidukuyo.blog.shinobi.jp/File/11110901_s.jpg" title=""><img src="//hosidukuyo.blog.shinobi.jp/Img/1568204182/" alt="" /></a> <br />
<br />
あ、デザインと関係ないところで、文面の話。&nbsp;<br />
予告状っぽいデザインがいいですと言ったものの、デザインしてもらうためには当たり前ながら素材が必要なわけで、予告状っぽさを出しつつ結婚披露パーティーの招待状っぽさを失わないテキストを考えるのが難しかったです。<br />
そういうパロディ的なおもしろいものを作るセンスが、私も配偶者も残念ながら欠けているので。<br />
上記がその努力の結晶。<br />
予告状なので、暗号めいた文面にしたいよねと思って、最初数行はいかにもって感じの文面にしたんです。怪盗キッドを参考にして。<br />
日付を表すのにいい表現ないかなと試行錯誤をした結果が、霧舎学園だったっていうそれってどうなのって感じになったんだけれども、送られた人の何人かは気づいて笑ってくれただろうか。<br />
ちなみに私は00密室しか読んでないですごめんなさい。<br />
あとけっこう深夜テンションで考えていたので、下3行が煽っていくスタイルなのも、今考えると相当あれですね。<br />
とはいえ、我々がやりたいのが普通の結婚式・披露宴・2次会ではなさそうだなっていうのが一目で分かる点はよかったと思います。そういうのをやりたいから、このノリにつきあってくれそうな友達だけに招待状を送っているわけですし。内心でイタいとか寒いとか思われてる可能性もありますが&hellip;&hellip;。<br />
<br />
それから、私も配偶者も甘いものが好きなので返信用葉書の切手を<a href="https://yu-bin.jp/kitte/0119/" title="" target="_blank">スイーツ切手</a>にしたのと、女性ゲスト送付分にだけスイーツ柄折り紙を使って封筒に飾り紙を貼ったりとかもしました。<br />
この辺は正直情報サイトに踊らされていた、だって事例見るとかわいくてやってみたいと思っちゃうんだもん。<br />
あと、封筒に貼ったシールもデザイナーさんに作っていただいたもので、十角館の見取り図的な十角形のシールでした。<br />
<br />
<br />
招待状については以上として、今回は自分たちで作成した謎解きについて書くことにします。<br />
<a target="_blank" href="//hosidukuyo.blog.shinobi.jp/File/0391.jpg" title=""><img src="//hosidukuyo.blog.shinobi.jp/Img/1568214565/" alt="" /></a> <br />
<br />
前回の記事でも書いたように、謎解きはぜったいしたいことだったので、それをどうやってパーティーの中に組み込んでいくかをプランナーさんと話し合いをしていきました。<br />
どうせやるのなら、ただ余興として謎解きをやるだけではなくて、全体の流れの中でそれをやる意味づけというかがほしいと思っていたんです。あと、明らかに脱出ゲームや謎解きをやり慣れている人とそうでない人とがいるので、勝ち負けを決める感じにはしたくないとも思っていて、その上で解いてもらうモチベーションを作りたいというのもありました。<br />
そこのプロデュース会社の方針として、パーティーを通してゲストに新郎新婦を知ってもらって改めて祝福してもらうみたいなプログラムを会の中に組み込むというのがありまして、じゃあそれにしようということになり。<br />
「余興で謎解きをやれたらいいなぁ」がいつの間にか「結婚披露謎解きパーティー」くらいのウェイトになっていました。<br />
<br />
最初に決まったこととしては、「数字錠のついた箱を開けると、パズルのピースが入っていて、そこにメッセージを書いてもらう＆みんなでパズルを完成させる」というゴールです。<br />
そして目標として、謎解きを通してゲスト同士に交流が生まれてほしいということ。<br />
<br />
それから、プロフィールブックの中でいくつかの項目を空白にしておいて、そこを埋めることによって新郎新婦について知ってもらうのをすると結婚パーティーっぽいかなっていうのもわりと早いうちに決まりました。<br />
これは年末に金沢旅行をしたときに、謎屋珈琲店で遊んだリドルカフェにインスピレーションを得たんだったかな。<br />
<br />
自分たちで作ることにしたものの、脱出ゲームに参加したことはあれど、作るのはこれが初めてだったので、とても大変でした。<br />
まず何をすればいいのかがわからない。<br />
とりあえずSCRAPの「リアル脱出ゲームのすべて」とか読んでみたけど、参考になるようなならないような。<br />
役に立ったのは、自分の結婚式で謎解き要素を入れましたというブログでした。新郎新婦にまつわるクロスワードを作ったという記事を見て、これやりたい！と。<br />
会場内の特定の属性の人（つまりどちらかの特定の時期の友人とか）しか知らないようなことをカギとしてクロスワードを解いてもらうことで、無理矢理にでもゲスト同士で会話をさせたいと思ったんです。<br />
<br />
とにもかくにも謎解きの流れを決めなければということで、まずは数字錠を開けるまでにどのくらいの段階を踏むかの設定を決めました。<br />
フローチャート的なものとかを書いて。<br />
テーブルごとに一応チームを作って解いてもらうことにしたので、その人数プラスアルファくらいの小謎を作ることは決まっていたのですが、そこから数字錠を開ける4桁数字をどうやって導かせるかについて試行錯誤しました。<br />
あの、脱出ゲームとかでよくある、答えの単語を並べて何文字めかを読んでいくと次の指示が出てくるというのをしたかったのですが、それは断念しました。<br />
プロフィールブック内の空白を埋める＝自分たちに何らかの関係のある単語にする、かつ、何文字めかを読むと文章になる、という条件を両立しつつそれらが答えになりそうな問題を作るのは、謎づくり初心者には難しすぎたので。<br />
そして、上記のクロスワードをどこに入れ込むかということも悩みました。<br />
ゲスト同士会話をさせるなら全員同じタイミングで解き始めないといけないけれども、ほかの謎との兼ね合いとか、次の謎にどうやって誘導するかとか。<br />
解答をチェックして次のヒントなり謎なりを渡すというのが、答えで誘導しないでいいので謎づくりは簡単になるけれども、何度もチェックポイントがあると煩雑になるし、2時間半のパーティーの中で、ケーキカットとか食事とか他にすることもあるのであまり時間をかけすぎられないし、みたいな。<br />
<br />
最終的に決まった流れとしては、<br />
1．テーブルごとにクロスワードが入った封筒と小謎カード8枚が入った封筒、2種類を配る（筆記具も）<br />
2．まずクロスワードから解いてもらい、解き終わったら小謎の封筒を開けてもらう（封筒に１、２と順番を記入しました。正直、良心とフェアネスに期待するしかなかった）<br />
3．小謎を解くとプロフィールブックの空白が埋まる<br />
4．高砂にプロフィールブックを持ってきてもらい、答え合わせ<br />
5．合っていたら数字錠を開ける4桁数字の解き方が書かれたカード入りの3枚目の封筒を渡す<br />
6．小謎の答えや解き方を再利用しつつ4桁数字を割り出し、箱を開ける<br />
という感じでした。<br />
けっこう煩雑ですね。<br />
当日は時間も押してしまい、司会者の方が何度も食事をしながら謎を解いてくださいと促してらしたのが印象的でした。<br />
<br />
けっこう字数が多くなってしまいましたので、これでいったん切ります。<br />
個々の謎については次回。<br />
&hellip;&hellip;次回はもうちょっと早いうちに書けるよう頑張ります。]]>
    </description>
    <category>日々の徒然</category>
    <link>http://hosidukuyo.blog.shinobi.jp/%E6%97%A5%E3%80%85%E3%81%AE%E5%BE%92%E7%84%B6/%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%92%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%EF%BC%88%E8%AC%8E%E8%A7%A3%E3%81%8D%E7%B7%A8%EF%BC%91%EF%BC%89</link>
    <pubDate>Wed, 11 Sep 2019 13:50:29 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>『月まで３キロ』</title>
    <description>
    <![CDATA[友人がおもしろいと言っていたので読んだ本。<br />
<br />
人生に悩みを抱える人たちが、科学（というかほぼ地学・天文学）に出会い、救われる。いわゆる「いい話」の短編集。<br />
「いい話」なんだけれども押しつけがましい「感動」も「説教」もなく、普通の人の普通の悩みによりそって、地に足をつけて歩いていく力をもらえる感じでした。<br />
話にもよるけど、基本的に、状況は変わらないんですよね。<br />
死んだ人は還ってこないし、過去も変えられない。それでも会話を通じて考え方が少し変わって前向きになるみたいな。<br />
<br />
それは、扱っているのが地学や天文学だからというのは理由のひとつにあると思うんですよね。<br />
地質学的な過去も宇宙も壮大で悠久で、人間の力にはどうしようもないものだったりもするのだけれども、そういう壮大で悠久なものを知るために見るのは身近な石や月や雪だったりする。<br />
身近なものだけれども、科学的な目を教えてもらって、知識をもったうえで見ると世界が広がる。<br />
その世界の広がりが起こるのが、悩みに対してもあるというか<br />
いい意味で相対化されるから前向きになれるみたいな。<br />
ものすごくありふれた言い方をするなら、地球の歴史や宇宙の大きさの前では個人の悩みなんてちっぽけになるということなのかもしれない。<br />
科学の書き方も淡々としていて、研究というものに敬意が見えて好感がもてた。地道に観察をしていくこと。資料と対話をすること。<br />
雑学をひけらかすタイプの小説でもなかったので、本当に真摯にサイエンスを紹介しているように感じました。「エイリアンの食堂」で女性研究者への描写であったように、「科学的なことがらを誤解されるのが嫌なのかもしれない」。<br />
<br />
そして、悩みを抱えた主人公が出会う人もまた悩みを抱えているというタイプの話が多かったのも、よかったです。<br />
どちらもすごく普通の人で、こういうのも何だけど、ありふれた悩みなんですよね。つまずいた後、立ち上がれなかった人たちというか。私たちがいつそうなってもおかしくない、と思えるくらいのバランス。ドラマチックすぎず、卑小すぎず。<br />
みんな、何かしら傷ついていて、それでも人と出会って前に進んでいくというメッセージに私は弱いのかもしれない。<br />
<br />
語弊たっぷりに言うと「何も起こらない本」を久々に読んだ気がしますが、たまにはこういうのもいいなぁと思いました。<br />
<br />
収録短編は6話。<br />
<br />
表題作「月まで３キロ」は自殺しようとした男が、死に場所を求めて乗ったタクシーの運転手に「月に一番近い場所」に連れて行ってもらう。月に一番近い場所とはどこかがおもしろく、タクシー運転手の過去が重い。<br />
<br />
「星六花」がいちばん好きでした。<br />
男性不信気味のアラフォー未婚女性が、気象庁に勤める男性と知り合い、惹かれていく。<br />
主人公の空回る感じとかが読んでいてきついところもあるんですけど、これもまた男性の過去が&hellip;。それでも彼女にとって、彼と出会えたことは幸福だと思う。<br />
美しい花も、美しい鳥も、生殖のためにそうなっているにすぎないと考える苦しみ。そして雪の結晶の無機質の美に救われること。<br />
ここの会話がとても胸につまって、好きでした。<br />
作中に出てくる雪の結晶の撮影も、去年Twitterで見たのでリアル感があった。<br />
<br />
「アンモナイトの探し方」<br />
東京で中学受験と親の不仲に悩み、塾へ行けなくなった少年が、北海道で化石を掘る老人と出会い、自らも化石を探してみる。<br />
これは他の短編に比べて、科学とのかかわりが薄いように感じました。<br />
机上の知識だけはある少年が、体験を通して成長する的なよくある話に思えてしまった。<br />
<br />
「天王寺ハイエイタス」<br />
大阪のかまぼこ屋の3代目になる青年。その叔父で、元ブルースギタリスト、現プータローの過去を掘り下げる。<br />
ハイエイタスがあったときの、叔父の気持ちを想像してみると、どうしようもなく切ない。才ある人が夢をあきらめる決心。一方で、才能のない流されるだけの人間がもつコンプレックスも、どうしようもなく分かってしまうことがつらい。<br />
<br />
「エイリアンの食堂」<br />
つくばにある妻を亡くした男の食堂に、素粒子物理学の女性研究者が毎夜訪れる。小学生の娘は彼女をエイリアンと怪しみ、それをきっかけに交流が始まる。<br />
任期付き研究者としての生き方に対して、この話で描かれる好きだから根無し草でも、というのに寄り添いたいが別ベクトルで科学行政に対して憤りを感じる。<br />
この話の肝になる部分の科学ネタが好きです。僕たちの血は、星屑の液体。<br />
<br />
「山を刻む」<br />
家族との関係に疲れた専業主婦が山に登り、山を刻む火山学者と学生に出会う。<br />
えっ決断ってそれなの！？って思いました、正直。<br />
あれだけ壊れかけた家族だの、家族に切り刻まれただの言っていたから、てっきり離婚とか不倫とかそういう系かと思ったよ&hellip;&hellip;。<br />
学生さんの、先生についての言葉がすごくよかった。「仕事なんて辛いもんだ、歯を食いしばってやるもんだ、なんて言うオヤジのもとで働いて、面白いわけないですもん」「実際、好きなことだけやって生きてる大人、初めて見ましたから。そんな人、マジでこの世に存在するんだって、結構衝撃で」]]>
    </description>
    <category>読書感想（小説）</category>
    <link>http://hosidukuyo.blog.shinobi.jp/%E8%AA%AD%E6%9B%B8%E6%84%9F%E6%83%B3%EF%BC%88%E5%B0%8F%E8%AA%AC%EF%BC%89/%E3%80%8E%E6%9C%88%E3%81%BE%E3%81%A7%EF%BC%93%E3%82%AD%E3%83%AD%E3%80%8F</link>
    <pubDate>Sun, 01 Sep 2019 15:15:08 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">hosidukuyo.blog.shinobi.jp://entry/1231</guid>
  </item>
    <item>
    <title>『不思議を売る男』</title>
    <description>
    <![CDATA[「あやふや文庫」というTwitter上のアカウントがあります。<br />
内容の一部しか覚えておらずタイトルを思い出せない「あやふや」な本を、Twitterの集合知で解決しようという試みをやっているアカウントで、私も何度か回答したことがあり、見ていて楽しいものです。もともと赤木かん子さんとか、にちゃんねるのそういう掲示板とか、レファ協とか、そういう本の探偵的なものが好きなんだと思う。<br />
あやふや文庫自体はサービスの在り方とかに疑問を覚えるところもなくはないですが（せめてタイトルだけじゃなくて著者・出版社・出版年あたりの基本的な書誌情報は載せてほしい）、内容からおもしろそうな本を新しく知れることもできるし、Twitterで気軽なのでよく見ています。<br />
<br />
そこで、何度かタイトルを見ることがあり、興味を持ったのがこの『不思議を知る男』でした。<br />
<br />
古道具屋の娘エイルサが図書館で会った不思議な男は、エイルサの店で働くことになり、古道具の来歴の「お話」をまことしやかに語り、商品を売っていく。<br />
概略をまとめるとそういう話。<br />
訳者あとがきで「アラビアンナイト」と言っているけれども、枠物語があって作中作があって、相互にかかわりあっているような物語でした。<br />
<br />
作中作にあたる個々の「お話」はおもしろかったです。<br />
特に「中国のお皿」が好きでした。中国の若い陶工と、その師匠の娘の恋の話。中国の風景と皿の取り合わせがよかった。<br />
「木彫りのチェスト」も好き。こちらも悲恋で、宗教と恋と三角関係。<br />
「鉛の兵隊」も良い。父と子の人生を賭けた戦争ゲーム。<br />
<br />
「テーブル」の暴飲暴食の挙句に倒れる貴族たちの詩で、知らない食べ物の名前があり、グーグル検索しても出てこなかったので気になっている。<br />
ボーブ・シュープリゼというデザートなのだけれども。<br />
情報をご存じの方がいればお知らせください。<br />
<br />
MCCが語る「お話」は毎回、舞台やテーマが違っていてバラエティーに富んでいただけではなく、買いに来た客の素性や性格、シチュエーションに合わせた「ほんとう」の話だった。<br />
名前も住所も過去もないような男が語る話が、なぜ「ほんとう」だったのか――というところが枠物語において、読者の興味をもつ盛り上がりになっているのですが。<br />
正直、MCCの正体はとても残念でした。<br />
これだけひっぱってこれ？みたいな。<br />
少し違うけど夢オチみたいな感じで、がっかり感があった。<br />
最後1ページは少しぞっとするような心持ちで、おもしろかったのですが&hellip;&hellip;。<br />
エイルサの淡い恋心とかもあり、応援したい気持ちで読んでいたので、この後にそれが叶うこと夢見られる終わりだったのはよいのだけれども。ううん。<br />
<br />
ところで、住所不定無職でいかにもあやしく、格好も特徴的で本が好き&hellip;&hellip;という特徴から、なんとなく教授を思い出しました。いや、教授は住所はわかっているというか引っ越しから話が始まるので違うんだけれども、印象が重なる感じ。<br />
<br />
あと、お話が少し古めの清の中国や独立前のインドや19世紀イギリスだったりしたので、古道具屋さんに来るお客さんが「ヤマハのエレクトーンを持ってる」と言っていたときにちょっと戸惑いました。<br />
固有名詞が出たことと、それがごく最近の時代のもののイメージだったので。]]>
    </description>
    <category>読書感想（小説）</category>
    <link>http://hosidukuyo.blog.shinobi.jp/%E8%AA%AD%E6%9B%B8%E6%84%9F%E6%83%B3%EF%BC%88%E5%B0%8F%E8%AA%AC%EF%BC%89/%E3%80%8E%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8%AD%B0%E3%82%92%E5%A3%B2%E3%82%8B%E7%94%B7%E3%80%8F</link>
    <pubDate>Sun, 01 Sep 2019 14:19:53 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">hosidukuyo.blog.shinobi.jp://entry/1230</guid>
  </item>
    <item>
    <title>『ディオゲネス変奏曲』</title>
    <description>
    <![CDATA[『13・67』の陳浩基による自薦短篇集。<br />
本格ミステリあり、SFあり、ショートショートありとバラエティに富んだ作品集で、引き出しがこんなに多いのかと感嘆しました。<br />
<br />
やっぱり『13・67』がおもしろかったので、似たようなどんでん返しの構造を持っている作品は巧いなという印象。<br />
逆に、ショートショートとかはちょっと飛躍が大きすぎたり、ユーモアのある会話は（翻訳のせいか）ぎこちなく感じる部分があったりして、そういう作品を読みたいならこの作家でなくてもいいかなと感じてしまった。<br />
<br />
「藍を見つめる藍」「作家デビュー殺人事件」「霊視」が特に好きでした。<br />
<br />
あとがきで解説しているとおり同じ主題を変奏している作品もあり、「倒叙かと思いきや真犯人は別の人で、語り手は犯人と別の思惑で動いていた」という構造の話がいくつかあるんだけれども、どれもおもしろかったです。<br />
さすが『13・67』の著者！<br />
<br />
香港という舞台を強調した作品や、幻想に社会批判を織り込んだ短編もあり、読んでいる間、現在の現実の香港情勢が大変そうなのを思って祈るような気持ちになりました。<br />
『13・67』のその後の世界を見ていきたい。<br />
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さて、以下各短編の感想を書いていきます。<br />
内容に触れるところもあるかもしれません。<br />
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    <category>読書感想（小説）</category>
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    <pubDate>Sat, 17 Aug 2019 16:00:29 GMT</pubDate>
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